明日は図書館へ

 明日は、図書館から借りている本の半数が返却日を迎えるものですから、

返却するもの、一度返してまた借りるものなどの仕分けをしなくてはです。

 返却にまわすのは、さーっと中をのぞくことができた「KEIRIN」一冊のみで、

あとはまた借りることになるのかな。このなかでそこそこ読むことができている

のが二冊で、まったく読めていないのがニ冊くらいで、連休中にもうすこし読む

ことができているはずであったのだけど、予定通りにはいかないことです。

 それにしても、ながながと借り続けている「杉浦康平と写植の時代」がやっと

こさで、すこし面白く読めるようになってきました。

基本的に、印刷とか写植ということについての知識不足が大きくて、写植機と

いうものがどういう役割を果たしているのかも、ぴんとこないのでした。なんと

なくうっすらとわかるのに、時間がかかったことでした。

 本のタイトルに「写植の時代」とあるのですから、これはデザイナーがパソコン

というかMacの利用が一般的になる前の時代の話となります。

 面白く読めるのは、石井写植とモリサワという日本の写植の元祖のような二人

をめぐるくだりでありましょうか。

 このあとを読み進めていきますと、デザイナーたちはMacを利用しての作業へと

移行するのでありますが、それはまだまだ先の話です。

 写植機は開発されたものの、最初はまるで売れずで、これの初期の顧客は映画

業界であったとのことです。

「印字部門の初期の中心的な受注先となったのが、映画の配給会社だった。石井

たちにとって幸運だったのは、1930年代前後が、トーキー時代の幕開けだったこと

だ。それによって、一本の映画の上映に際して、大量の字幕が必要となった。

光学装置である写植を、同じく光学装置である映画と組み合わせて字幕制作に

使用することは原理的に相性がよい。フィルムで写植機で文字を焼き付けたもの

が、そのまま映写用のメディアとして利用可能だからだ。」

 学術書でありますので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、その昔の外国

映画の文字入れというのは、このような手法で行われていたのかです。