本日は週に一度の図書館本の入れ替え日でありましたが、この時に予約を
してあった本を借りることにです。いつもでありましたら、棚に並んでいるものを
借りてくるのですが、今回は閉架書庫にありましたので、あらかじめ予約をして
取り出しておいてもらいました。
先日に「本の雑誌」で取り上げられていた「マルクスに凭れて六十年」となり
ます。「本の雑誌」で紹介の本は、増補新版のほうですが、図書館本はそれの
元版となります。まあ元版で読んでおけば、増補のほうはどこかの大きな本屋
さんで立ち読みということもありでしょう。
ということで借りてきたのは、岡崎次郎さんの「マルクスに凭れて六十年」で
ありました。
先日に著者 岡崎次郎さんのことを検索してみましたら、北海道江差の生まれと
あって、このような方が江差出身とはどういうことかなと思っていましたら、この本の
冒頭に生い立ちが書かれていました。
「父は北海道庁の開拓地払下係をしていたので、小樽、江差、網走、帯広と転任を
重ねており、長姉雪江は小樽で生まれ、江差には八年もいて、兄太郎と次姉三千代
と私との三人が江差で生まれている。」
生まれたのは明治37年とありますので、父上は明治20年代くらいには北海道に
渡って役人をしていたのでしょう
「後に聞いたところでは、当時の官有地の払い下げは中央の官界や民間の有力者
にたいして行われたことが多く、三年以内の開拓が条件だったので、この条件を満
たすために彼らは内地から貧しい農民を呼び寄せて払下地を小作させ、これが北
海道に不在地主の多かった理由だと言われる。」
岡崎さんはマルキストでありますので、当然のこと不在地主には批判的であるの
ですが、当方のひいじいさんは、北海道に渡って有力者が開いた農場に小作として
入ったのでありますね。
このような形で、岡崎さんへの切り口が見えてくるとは、おもしろいことであります。