朝の新聞記事を見て、すこし驚くことにです。ちょっと意外というか、
早いんでないのというかであります。
その記事は文化庁が発表した芸術選奨の受賞者に関するものでありま
した。芸術選奨というと、中堅どころからベテランに入りつつある人が受ける
ものという思い込みが当方にはありました。
当方の馴染み深いジャンルでは大衆芸能部門というのがありまして、過去
には山下達郎さん、竹内まりやさん、数年前には宮本浩次さんが受けていま
したです。宮本さんは50代前半でありまして、それでも若いなという印象を
受けました。
これは文部科学大臣賞というのを受けた人の話で、このほかに新人賞とい
うのも用意されていて、こちらは30代くらいが主流となります。
今年の文部科学大臣賞を受けられたのは、片岡愛之助とか岩井俊二なん
て人がいて、まあそうだろうなと思ったのですが、文学のところを見てびっくり
したのですね。
小説家・柴崎友香「続きと始まり」に続いて、小説家・乗代雄介「それは誠」と
あるではないですか。小説部門の受賞者は平均よりもお二人ともお若いのです
が、それにしても乗代さんの37歳はぶっちぎりで若くて、なにかの間違いでは
ないか、新人賞ではないのかと思ってしまいました。
豊崎由美さんがお一人で選考する鮭児文学賞でしたら、不思議でもない
ですが、こちらは複数の識者による選考ですから、そのなかによほど強くおされ
た方がいたのかな。松家仁之さんの名前があったけども。
この受賞で、芥川賞の選考委員がへそを曲げたりしなければいいがと、老爺
心ながらですが、心配することに。
それはともかく、選評に目を通してから、もう一度読んでみることにいたしましょう
かな。図書館本は予約でいっぱいなんですよね。