月が変わって、定期購読しています出版社のPR誌が届いています。このあと
に届くのは「みすず」だけとなりました。
そうのち新潮社「波」は、表紙に津野海太郎さんが取り上げられていることも
あって、この場でも先日に表紙を話題としておりました。津野さんの取り上げは
「かれが最後に書いた本」の刊行にあわせたもので、この本に関しては佐久間
文子さんが「かなしみと、不思議なおかしみ」という文章を寄せています。
この佐久間さんの文章をみましたら、「親しかった人たちが、次々、亡くなっ
ていく。二十代からのつきあいだった作家の小沢信男さん、盟友平野甲賀さんを
追悼する文章は、淡々と書かれていて胸に迫る。」とありました。
「かれが最後に書いた本」というのは、津野さんがWEB「考える人」に連載し
たものをまとめたものなのですが、当方が見逃していなければ、こちらの連載
では小沢さんが亡くなったことに言及されていないはずでありまして、そういう
ことは加筆されているのでしょうかね。
この本は、そのうちに届けてもらえることになっていますが、どこかの本屋に
ありましたら、小沢さんと平野さんについて書いているところを立ち見してみる
ことにいたしましょう。
新潮社「波」の楽しみの一つは「編集後記」でありますが、今月は予告され
たのに刊行にいたらなかった小説作品についてが話題になっています。
「高校生の頃、書店で小冊子を貰うと、やはりあのシリーズ(純文学書き下ろ
し特別作品)の近刊案内があって、・・・迫力ある題ばかりで憶えていますが、
再見したくとも宣伝物は小社資料室にも揃っていないんです。どなたか譲って
下さいませんか。」
新潮社の「純文学書き下ろし特別作品」というのは、当方の世代には懐かし
いものでありまして、そのシリーズの新作がでるときにはずいぶんと話題に
なったように思います。当方は何冊も買ってはいないのですが、全体では
何作くらいでたのでありましょう。