まるでヒットしない

 先日に届いた「本の雑誌」4月号を開きましたら、久しぶりで津野海太郎

さんの「続 百歳までの読書術」が掲載されていました。おお、お元気であり

ましたかということで、読んでみることにです。

 今回のタイトルは「久保覚という人 その1」であります。「その1」ということ

は、次回にも続くのでありましょう。

 当方の年代には久保覚さんは、大きな影響を与えた伝説の編集者であるの

ですが、最近の50歳以下の人たちはほとんど知らないでありましょうね。

久保覚で検索をしてみても、ほとんど参考になるようなページはヒットしないこ

とであります。

 まったく最近の検索エンジンの劣化はひどいよね。その昔でありましたら、

ググればすぐにでてくるとあって、ほんとずっと後のほうには、拙ブログの記事

などもあがってきたことがあるのですが、最近は当方の記事などはヒットする

こともなしです。そのために、タグをつけるようになっているのでしょうが、その

昔の記事はタグもつけていませんしね。

vzf12576.hatenablog.com まあ、そのような年寄りの繰り言をいってもしょうがなしです。

 津野さんが書くところの久保覚さんの文章から引用です。

「私がまず出会ったのは『編集者・久保覚』のほうだった。たしか1963年の秋、

私が大学をでて『新日本文学』という雑誌の編集者になった頃に、原稿依頼

かなにかで、荻窪のアパートに住むかれをはじめて訪ねたんじゃなかったっけ。

 だけど、じぶんより何歳も年上だろうと思っていた久保さんが一歳しかちがわ

なかったとか、かれが在日朝鮮人二世であることなどは、それから数年あとに、

やっと知るところになった。

 それどころか、牛込鶴巻町生れのかれが私と同じ都立戸山高校に入り、しか

もその秋に『家庭の困窮のために通学を断念し、種々の労働に就く』はめに

なったということも、没後に刊行された『収集の弁証法 久保覚遺稿集』の

略年譜に接して、はじめて知ったのです。」

 「久保覚という人」の冒頭のさわりを紹介でありますが、これを見ても、久保覚

さんという人が、ただならぬ人というのがうかがえますでしょうよ。そう思って

検索してみたら、これがあまり参考になるものがあがってこなくて、その昔であれ

ば、そんなことはなかったのにと思うのです。

 現代思潮社せりか書房学芸書林「全集 現代文学の発見」、「花田清輝

全集」とならべて、これのどれかに反応した人は、まずは「本の雑誌」4月号を手に

して、津野さんの文章を読んでみてくださいです。

 これらを仕掛けたのが久保覚さんでありました。

 久保覚さんには、何冊かの小さな本を残しておりますが、本来やろうとした

仕事は壮大な構想のもので、残念なこと、それは結局まとまらずに亡くなってし

まいました。