札幌大学へ

 本日は札幌へと足を運びました。
 札幌大学図書館に山口昌男さんの東京府中のご自宅の居間(山口さんはいつもここ
で仕事をしていたとのこと)が復元され、それのお披露目もかねて、かって札幌大学
勤務した今福龍太さんと吉増剛造さんが、そのスペースで山口昌男さんについて語ると
いうイベントがあり、それの見物でありました。
 この山口さんの自宅居間を模したスペースは、ヘルメスと名付けられていますが、こ
れと図書館の地下におかれている山口文庫の磁場は、相当に強力なものであります。

 今回自宅から運び込まれた本もあわせて、山口さんの蔵書5万冊ほどが札幌大学に収ま
ることになったとのことです。短時間ではとうてい背表紙さえもチェックすることがで
きない量でありまして、これはまたいって見ることにいたしましょう。
 吉増さんは、本日の話のなかで、山口さんが自分の本のどのようなところに、どのよ
うな反応を残しているのかが気になると、書棚にささっている「ブラジル日記」のなか
をのぞいていました。

 この棚には今福さん、ル・クレジオ、吉増さん、チャトウィン、ヴァンデルポストと
お気に入りの本がならんでいまして、この本のほとんどに山口さんの痕跡が残されて
いたようです。
 いろいろと気になる本の森ですが、本日に手にとって見て、思わず写真におさめたの
は、以下のものです。

 平凡社版「林達夫著作集」の見返しにあったもので、林達夫さんのサインを目にした
のは、これが二回目。(以前、四天王寺の古本まつりで、目にしました。値段は高くは
なかったのですが、なんとなく買うことができなかった。)
 林達夫著作集の研究ノートに、山口さんは寄稿しているのですが、ここにある著作集
には、あちこちにチェックがついていました。