出かけてみるも

 家にこもってじっとしてほうが、収穫はあるような今日このごろであります。
 昨日は編集工房ノアに注文してあった「遅れ時計の詩人」(本日は、これのいくつ
かの文章を読んでいました。)が届き、本日は定期購読している「本の雑誌」10月号
が届きましたです。
 身体を動かすことなしに収穫を得るというのは、いかがなものかであります。この
ような安楽生活を続けていましたら、本の狩人としての本能がすっかり駄目になって
しまいそうです。ナビをたよりに歩いていては、土地勘は養われないように、ネット
たよりで本を買っていても、新しい本との出会いはできないことです。
 もちろん本屋歩きをしていて、まったく未知の本を手にし、なかをぱらぱらと見て
から購入して、それが大当たりであるなんてことは10年に一度くらいしかないことで
あります。六十半ばを過ぎた当方にして、思い浮かぶのは5冊あるかないかです。
 てなことをいいながら、最近の新刊情報を得るためにいくつかの出版社のツイート
をフォローするようになりました。出版社のホームページをチェックすることがな
かったので、このフォローで情報が多くなりました。
 もっともこの情報を見ても、ネットで本の注文をすることはせず、どこかのリアル
書店での購入にむけてメモをするのでありました。
 最近にメモしたものの一冊は、当方が巡回する書店にはとうてい入荷しないであろ
うというものでした。

 デビッド・ロッジの小説で翻訳がでているものは、すべて購入しているはずであり
ます。何冊か読めていない作品もありますが、前作の「絶倫の人」は、そのタイトル
に魅力を感じて読みましたです。今回翻訳がでたものは短篇集とのことですから、
すこしは読むことができますでしょう。
 もう一冊は、これは市内で入手できるのではないかと思っているものです。 中公新書の新刊は入手するところがあるのですが、これは入っていないかなであり
ます。この時代に、池内紀さんがトーマス・マンについて書くというのはどういうこ
とかなと思いました。今から50年前には、もうすこしトーマス・マンの本は流通して
いたように思いますが、当方が手にしたのは、何であったのでしょう。
 本日は運がよければ、メモしたものを入手できるのではないかと書店めぐりをしま
したが、これがまったくかすりもせずでありました。