小林祥一郎さんではじまって石塚純一さんで終わる平凡社つながりは、当方にとっては
林達夫さんから山口昌男さんにつながるものです。
このつながりによる平凡社の一冊と言えば、次のものとなりますでしょう。
- 作者: 山口昌男
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/08/11
- メディア: 新書
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行ったとあります。
石塚さんの編集後記からです。
「本書のなりたちに一言記しておきたい。講義を記録し、録音を文字に起こし、基本的な
構成を行ったのは石塚千恵子と石塚純一。山口先生にその原稿を何度か読み直してもらい
修正を重ねたのは、主に著者の札幌大学退職後(2003年以降)であった。2008年に入
り、いよいよ刊行にむけて本格的作業にはいった。病のため体が自由とはいえなくなった
著者の傍らで学びながらサポートをしていた若い人類学徒、淺野卓夫さんにお願いし、
編集作業にご参加いただいた。淺野さんは、本文注を大幅に加え、新たな聞き書きによる
加筆にも意欲的に取り組み、また各回の講義の後ろに独創的な解説を兼ねた
『講義ノート』、『参考文献案内』を作成し、本書の形に仕上げてくれた。」
石塚千恵子さんは、山口文庫のアリアドネーですが、ながらくボランティアで文庫の
事務局員をつとめておられました。石塚(田中)千恵子さんは、若い学生たちとともに
文庫の管理をして、「山口文庫通信」というのを刊行されていました。
この「学問の春」にも淺野卓夫さんが寄せた「講義ノート」に「山口文庫」の紹介が
ありました。
「札幌大学の地下にある先生の約四万冊の個人蔵書『山口文庫』は、このヴァールブルグ
研究所の文庫をモデルにつくられたらしい。その地下図書室は美術書から人類学・文学・
演劇・思想の本、明治大正時代の資料、さらには子ども向けの絵本やマンガや紙芝居、
仮面や人形やおもちゃがにぎやかに混在する、あやしくも魅力的な書物の迷宮空間だ。」
見に行こうとおもえば、いつでもいけるせいでありましょうか。当方は、いまだに足を
運んでいないのでありますが、最近書店で話題になっている棚作りの源流をもとめれば、
それはヴァールブルグ研究所にいきつくのかもしれません。