あとすこしだが

 先日から何を思ったか谷崎潤一郎の「吉野葛」を読んでいます。たしか何回目かで
ありますが、読んだ片端から忘れてしまっていることもあり、まるではじめて読むよ
うな感じです。この作品に触発されてできた作品もあることから、もうすこしうまく
読めないかと思っているのですが、なかなか苦戦することであります。
 8月のこの時期は、ふだんあまり読む事のない作品を手にしてみようと思い、先日
に値段が安いことをいいことに薄い文庫本を購入したのですが、「吉野葛」が終わら
ないものですから、先に進んでいきません。もちろんこれはなまけていて、本を読ん
でいないことの言い訳にすぎませんが。
 そういえば、読もうと思っているものに図書館から借りてきている「真ん中の子ど
もたち」があります。

真ん中の子どもたち

真ん中の子どもたち

「来福の家」で知った温又柔さんの新作、第157回芥川賞候補作と帯にはありました。
この作品のエピグラフには、トリン・T・ミンハの次の言葉がひかれています。
 「他者への深い尊敬の念は自尊心から始まる」
トリン・T・ミンハという名前をどこかで目にしたことがあるぞでありまして、この
人のことは、当方の姪っ子が話題にしていたのを見たのでありました。あの文章は
何を書いていたのでありましょう。