「本の雑誌」9月号

 お盆にはいる頃に「本の雑誌」9月号が届いておりました。昨年までは町の本屋さん
から定期購読していたのですが、ちょうど「本の雑誌」が入荷するころにその本屋さ
んは一週間に近いお盆休みとるために、休みが終わるまで手にすることができずで
ありました。「本の雑誌」の購読を版元からの直送としたのは、この8月お盆休みの
取り扱いが一番大きかったかもしれません。

本の雑誌411号2017年9月号

本の雑誌411号2017年9月号

 9月号の特集は「背表紙の研究!」となりますが、その特集を押しのけて気になった
のは、「黒い昼食会」の「岩波の『満ち欠けが怖い』」というものです。
この「黒い昼食会」というのは、「業界事情通の4人が出版界の黒い噂を探る昼食会」
なのだそうです。
 その昼食会で岩波に関するところを抜いてみますと、次のようになりです。四人の
方が話しているのをつなげてみます。
直木賞佐藤正午の『月の満ち欠け』に決定したけど、買い切りの岩波書店だもん
ね。特約店には返品フリーにするってFAXが来た。しばらく売り上げ厳しそうだから、
これが起爆剤になるといいんだから。倒産したら返品の受け入れ先がないわけだもん
ね。出版も『月の満ち欠け』。どこかに生まれ変わるかもしれない。岩波書店新社と
か、でも大変そうだな。」
 出版社はどこも大変でありましょう。なかでも岩波は売れない本を大量に出してい
るのですから、このような話は業界では良く聞かれるのでしょう。ここだけみますと、
明日にも「新社」となっても驚かないということでしょうか。