先月末のこちらの新聞には、「JR、路線網見直しへ」という大きな見出しがありま
した。北海道の鉄道は、すべての路線が赤字ということになっていまして、これから
も毎年のように廃路線が具体化していきそうです。
ちなみに、1日1キロあたりの平均利用者数を輸送密度というのだそうですが、そ
れの昨年度ワースト5は、次のようになるのだそうです。
1 留萌線 留萌から増毛 67人 ( 12月で廃止 )
2 札沼線 北海道医療大学から新十津川 79人
3 石勝線 新夕張から夕張 118人
4 根室線 富良野から新得 152人
5 留萌線 深川から留萌 183人
どれも乗り鉄にとっては魅力的な線ばかりでありまして、留萌から増毛への列車は
廃止がきまったこともあって、この夏休みは連日満員の運行になっていると思われま
す。当方は、昨年秋の「青春18キップ」期間に、増毛までの旅を行いましたが、青春
18の旅といえば、こうしたローカル線の列車を利用するのが一番楽しです。
ということで、本日は「札沼線」にのってみることにしました。
札沼線というのは、札幌と石狩沼田をつなぐので、札幌の札と沼田の沼をとって
名付けられたものですが、40年も前に終点であった沼田までの線路は廃されて、それ
よりも手前の新十津川が終点となりました。
この終点までいく列車は、一日一往復の折り返し運転で、当方がこれにのるために
はとまりがけとしなくていけないので、泣く泣く途中までしかいかない列車に乗って
札沼線の気分を味わいました。
何度かの乗り換えを経て、札沼線にふさわしいディーゼル車に乗り込んだのは、今
から60年ほど前、母の実家へ行くときに路線バスに乗り換えるために利用した駅です
が、すっかりその昔の雰囲気はありませんでした。
上の写真は新十津川駅から折り返しで戻ってきたと気動車ですが、さすがでありま
してこれで往復したとおぼしき乗り鉄男性二人が降り立ちました。
本日の気動車では、途中からは同行二人で貸し切りの状態となったのでありますが、
沿線の風景を楽しみながら、この路線の行く末を案じておりました。