海を渡った芸人 2

 大島幹雄さんは、元々は大学でロシアアヴァンギャルドを研究していて、大学院で
さらに研究を続けるつもりでいたのが、試験に失敗。アルバイトで旧ソ連からのサー
カスの日本での興行にかかわることになったのが、サーカスの世界に足を踏み入れた
最初とのことです。
 そういうことからロシアとサーカスというのが、大島さんの専門のようになって
いますが、もともとはロシア前衛派の研究がメインであったのです。
それがどうして、いまのようにと思っていましたら、大島さん自らのホームページで
書いています。
 以前に拙ブログでもリンクをしたことがありましたが、ページがかわっているよう
なので、あらためて現在のホームページのアドレスです。
 http://deracine.fool.jp/
 このホームには、ものすごいボリュームの文章がありまして、ほとんど著作のネタ
帳のようになっています。このなかから該当のところを見出すのはたいへんなのです
が、サーカス研究に踏み入れることになったことを記しているのは、次のページと
なります。
 http://deracine.fool.jp/circus/studies/week001210.htm
 このページには、「この時さほどサーカスや道化師に関心がなかった私に、道化師
について書いてみないかと言ってくれたのが、他でもない久保さんだったのである。
久保さんは、サーカスの世界に踏み入れる最初のきっかけを与えてくれた人だった。」
とあるのです。
 この久保さんとは、久保覚さんのことでありまして、意外でもなんでもないのかも
しれないのですが、ここでの出会いに、当方は驚いてしまいました。
 久保覚さんからいわれて最初に書いた文章が、その後に最初の著作につながってい
くことになります。