今回の鈍行旅行のお供となったのは、次の本でありました。
- 作者: 大島幹雄
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/08/28
- メディア: 文庫
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ありました。
当方は大島幹雄さんの著作に関心を持っておりまして、これの元版がでたときに、
これの存在に気づいていなかったのが不思議なくらいであります。版元が当方には
あまりなじみのないところであったからかもしれません。
この文庫本の帯には、次のようにあります。
「 芸という命綱だけで歴史の波乱を渡り切った男たちがいた!
革命も粛清も生き延びようとした日本人たちの物語 」
この本の扉の裏には、次のことばがありです。
「 あの三枚の写真と出会わなければ、この物語は始まらなかった。」
ということで、ロシアの元道化師で、サーカス研究家から三枚の写真を見せられます。
これに写っている「イシヤマ」「タカシマ」「シマダ」というサーカス芸人を追って
の旅がはじまります。
この三枚の写真は、いずれも明治の頃に海外で活躍したサーカス芸人であるらしい
とのことですが、日本の芸人さんでは、いち早く海外にでたのは、曲芸師さんであり
ました。
大島さんの本でも冒頭で取り上げていますが、安岡章太郎さんに次の作品がありま
す。
- 作者: 安岡章太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1988/10
- メディア: 文庫
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できっかけをあたえられるとはです。この文庫本の裏表紙には、このようにあります。
「慶応2年10月から明治2年2月まで、高野広八以下18人の曲芸師たちは米欧各地を
巡業した。アメリカ大統領の謁見を受け、パリで万国博の最中に公演し大入り満員、
ロンドンでは女王までが見物。しかし、スペイン革命にぶつかり、パリへ戻って幕府
瓦解を知る。広八が残した日記をもとに、旅芸人のしたたかさ、動乱期の世相を鮮や
かに描く。」
曲芸というのは、言葉にたよらない表現ですから、世界のどこにいっても通用した
わけです。この曲芸団が大きな成功を獲得したことにより、日本の曲芸師に、世界の
注目があたったといえます。
とにかくその当時の日本の曲芸師たちは、世界でもトップクラスの芸を披露して
いたとのことです。大島さんの本には、この中で紹介されている「シマダグループ」
の芸をアップしてあるので、それを見てほしいとありました。
まずはそれをみてみましょう。