雑誌の休刊話題。

 本日に帰宅をして夕刊を見ておりましたら、小学館ラピタ」が休刊とでて
おりました。雑誌の場合は、廃刊とはいわずに休刊といいならわすようであり
ますが、休刊した雑誌が復刊するというのはめったにないことでしょう。
先日には、「現代」「論座」と映画雑誌などが休刊となると聞いたばかりですが、
ここにきて雑誌休刊ラッシュのように見えるのは、それだけ雑誌がうれず、広告
収入も集まらなくなっているということでしょう。
 雑誌「ラピタ」の表紙には、「大人の復権」とすりこんであって、雑誌の目次には
「30歳以下の読者は想定していない」とあるのでした。このように打ち出して
いる雑誌は、万年筆とかカメラとかすこしクラシックな雰囲気を残す車などを
特集するのが好ましく、しばらくの間継続して購入していたことがありました。
創刊5周年となっている2000年12月号では、「宝モノ改造講座」と題して
オートバイ、車、時計、万年筆、自転車、楽器ほかを自分仕様に変えて楽しむ
カスタムショップの特集となっていました。この本が値段580円というのは、
破格に安いと感じました。
 この雑誌からも単行本がうまれていますが、全国「野鍛冶屋」めぐりをする
という連載は、たいへんに興味深いものでありました。小生がこどものころは、
田舎には必ず鍛冶屋というのがあったように思います。農作業とか山仕事に使う
器具を作成し、販売していたものですが、いまどき、このような安い値段で
なたとか農機具を販売して、暮らしはなりたつのかと心配になるのでした。
(ほとんど後継者がいないようでした。)
 法隆寺の修繕にあたって、昔に使用していたのと同じようなくぎを製作した
鍛冶屋さんも、普段は野鍛冶屋をしているといって登場したことがありました。
法隆寺の工事に使うといってから、べらぼうな値段はつけられないとの
ことであります。
 こうした野鍛冶屋紀行などをみますと、このような趣旨の連載は、是非とも
今後につなげていかなくてはならないと思っていただけに、今回の休刊は
残念であります。
 はからずも、今月のラピタは、付録に万年筆がつくという、お買い得の
一冊でありまして、これは休刊を盛り上げるための一冊であるように感じます。
いま30歳以下の人は、ずっと「ラピタ」には縁がなく終わりそうであります
ので、新刊で購入できるうちに、この雑誌をおさえておきましょうぞ。