「がいな奴」 菊池寛

 昨日に、菊池寛旧制高校時代を描いたドラマが、その昔にあったけどと
記しましたら、昔のテレビ番組に詳しい知人から、「お尋ねのドラマは、
小山田宗徳?主演の『がいな奴』と思われます。芥川や久米などが出てきて
わくわくしながら、見たものです。映画化された時は、フランキー堺主演の
『末は博士か大臣か』です。あのころは、そんな、旧制高校の雰囲気にあこ
がれていましたが、早坂暁の「ダウンタウンヒーロー」にもそんな雰囲気が
ありました。」とご教示いただきました。
 「がいな奴」なんてタイトルは、まったく記憶に残っていないのですが、
これは讃岐の方言のようでありまして、この言葉で検索をしましたら、四国の
野球リーグのチーム名(?)にもつかわれているというような記述をみる
ことができました。
 テレビドラマとしては65年くらいのもののようですから、いまから40年
ほど昔のもので、主演は「小山田宗徳」さんでありました。最近は、まったく
名前を聞くことがない小山田さんですが、この時代には、渋い役柄ではありま
すが、けっこうたくさんの番組にでていまして、この時代のわが家では一番
人気の役者さんでした。一番最初にファンになったのは「地方記者」という
番組に出ていたのを見たからですが、高度成長が始まる時代における全国紙の
地方まわり記者の日常ドラマでありました。それまでの記者というと、NHKでの
「事件記者」のイメージでありましたが、地方記者の話題は、ぐっと地味なもの
ばかりであったようです。
 小山田さんが「菊池寛」を演じたと思いますが、芥川龍之介久米正雄
演じた人については、まったく記憶に残っていません。
菊池寛というと、癖毛で前髪がすこし持ち上がっているような写真を思い浮かべ
ますが、小山田さんは風貌は菊池寛とは似ておりませんが、髪の毛が癖毛で、
すこし前髪をちょっと細工すれば、似た感じをつくることができたのかもしれ
ません。
 この作品を映画化したときに(映画のほうが古いのです。)は、フランキー堺
主演をしていたのですね。フランキー堺という人は、小生のように子どものころ
から見ていても、とらえどころのない存在で、本当はもっともっと評価が高く
なってしかるべきなのでしょう。