読書をのぞいては

 本を読むことをのぞいては、なかなか充実の生活でありまして、良い休みの

過ごし方になっていると自賛でありますが、本を読んでいないので話題に事欠く

ことであります。

 そんなことで、本日の過ごし方について。午前はお天気がよろしくなしであり

まして雨模様、お昼からは晴れ間がでるようなので、庭仕事は天気が回復してか

らということで、室内でのトレーニングにでかけることにです。いつもの施設で

80分ほどみっちりと汗を流すことになりです。すこしでも筋肉痛を感じるよう

な運動を心がけることにです。筋肉痛が消えてしまうことのないよう、休まずに

運動にでかけなくてはです。

 午後からは昨日に購入した宿根草の植え付けをすることになりです。はびこっ

ているこれまでの宿根草を根こそぎ除去して、そのあとに宿根草を植えていきま

した。昨年までよりもすこし見栄えよくなればと思って、色とか形とか高さなど

を考えて配置したつもりですが、結果はどうでありましょう。写真写りのよろし

い庭を作るというのは難しいのでありますね。

 これまでの根の除去にあわせて、剪定とか草取りなども行いましたので、大き

なゴミ袋いっぱいをごみとしてだすことになりました。

 どこに何を植えたのかを写真におさめるのと同時に、配置図をつくらなくては

いけないのですが、これは明日の仕事となります。

 本日の最高気温は16度でありまして、すこし風があって夕方前にはちょっと

肌寒くなりです。風のおかげで、外に立ててあるミニ鯉のぼりが勢いよく泳いで

います。写真のせいで、ずいぶんと大きく見えるのですが、これは80センチも

あるかどうかというミニでありますが、このような鯉のぼりでも、ご近所では

見かけなくなっています。 

 

来客を待つ間に

 本日のこれまでの時間で、本を読んでおりましたのは、午前に到着予定の

来客を待つ間でありました。この本は、明後日までには読んでしまわなくては

いけないのですが、ちょっとページを稼ぐことができていないことです。

 本日のお休みは憲法記念日でありまして、戦後において新憲法が制定された

のを記念したのですね。今となっては、当たり前すぎることがやっとこさで

憲法という形になったのでありますが、それ以前の世界というのを思い描く

こともできませんです。

 最近になって隣国の強権首相は、無茶苦茶なことをやっていますが、戦前の

日本であれば、あの強権首相は何の不思議もない人となります。

 それはさて、本日に読んでいた足立巻一さんの「夕刊流星号」をいう作品は、

戦後まもなくの占領下の混乱時代に大阪で誕生した夕刊紙(足立さんが在籍

した)のことをテーマにしています。

 この混乱期のことは、本で読んでもなかなかうまく伝わってこないのであり

ますね。当方などは占領時代に生まれて、もの心がついたころには、この時代の

不可思議な事件についての裁判などが継続されていたのですが、最近の若い人に

とっては、それこそ当方にとっての明治時代の出来事のような過去の話になるの

でありましょう。

「政界も憲法改正と追放令とをめぐって揺れ動いた。そうして四月には婦人にも

はじめて参政権が与えられた敗戦後最初の総選挙があり、大阪では西尾末広

最高点をとり、共産党の志賀義雄も当選した。全国では自由党と進歩党とで

二百三十五議席を占めたが、社会党も九十三名、共産党も五名が出て戦前には

考えられなかった政治分布図をつくり、組閣をめぐって政局は二転三転し、

ようやく第一次吉田茂内閣が成立したのおは五月も二十二日になってからだ。」

 足立さんがこのように書いているのは、1946年のことでして、憲法が制定

となるのは、この翌年のことになります。

 

 

なじかわ知らねど

 本日は月曜日でありますので、パン作りの日となります。昨晩から用意した

酵母種を、朝に粉に混ぜてこねて発酵させることになりです。 

 前回に引き続きで、一次発酵はそこそこなのですが、二次発酵で上がらない

ことに苦戦することになりです。前回はあきらかに一次発酵に時間をかけすぎ

て過発酵となってしまったのですが、本日はそんなこともなくて、これはうま

くいくでしょうと二次発酵にはいると、思うようにあがらないことにです。

 この理由がよくわからずでありましてまったく発酵の世界とは不思議なこと

であります。もともと自分のところで消費するのでありますので、メッコ飯の

ようなパンでありましても、とにかく食べるのであります。

 本日は三種類で2キロくらいの粉を使っていましたので、焼きの時間には

オーブンの前に椅子を置いてすわっていました。こういうときには昨日に話題

とした高橋英夫さんの「京都で、本さがし」がもってこいであります。

 この本は、近畿大学文芸学部に勤務していた頃に書かれた文章を収録して

いることもあって、大阪に関する話題があちこちにあることです。

「極言すれば、本は新潮文庫の『梶井基次郎集』一冊があれば足りると言い

えたような時代が私にはあった、と書いた。梶井の孤独と詩情は青春の結晶

に思えたのだ。三十そこそこで夭折した梶井は、私の青春の神だったかもしれ

ない。 

 私が大阪を尊敬するのは、梶井基次郎が大阪生れの大阪人だったからだ、と

言ってもいい。」

 ここまで言われると梶井基次郎も本望でありましょう。近畿大学に勤務した

のも梶井の生地に近いということもありでしょうか。

 ということで、近畿大学での授業の様子を描いた文章に行き当たりました。

「午前十時五十分、定刻に教室に行くと空っぽだった。横殴りの雨でたしかに

悪天候なのだが、学生たちもそろそろ中だるみなのだろう。誰も来なければ

自然に休講なのだが・・、と思いながら待っていると、一人来た。全員揃って

も五、六人なのである。

 とにかくテキストをきちんと読むのが基本ですよ、と学年のはじめに言って

ある。今日は折口信夫の未完の小説『神の嫁』をやる予定である。これまで

折口信夫の『身毒丸』を読み、それとの関連で後藤明生さんの作品『しんとく

問答』を読んだり、ビデオ映像で熊野の田楽踊りや四天王寺聖霊会の情景を

見たりしてきた。ここは大阪、そのうえ俊徳丸が高安の里から四天王寺に通った

という街道にちなんで、俊徳道という近鉄電車の駅も近くにある。まさに地元

なのだ。」

 折口信夫というと、高橋さんのデビュー評論でありまして大学でも取り上げて

いたということが、この文章でわかります。後藤明生さんの「しんとく問答」も

大阪に住まなければ生まれなかった作品でありまして、まさに大阪の磁場の強さ

であります。

 

ひどく寒いことであり

 本日は前日よりも10度も気温が低くて、ひどく寒いことです。雨になりまし

たので、花見にでかける気分にもならずです。すこし室内で片付けでもしましょ

うかと思いましたが、それも手がつかずでした。

 そういえば、休み期間のために図書館から借りてきているものには、何もする

気分にならないときでも読むことができるようなものも混ぜてあるのでした。

たとえば、次のようなもの。

  なんとなく近寄りがたい高橋英夫さんの、うんと軽い読み物。1999年の本で

ありますので、この時の高橋さんは69歳で、今の当方よりも若いのでありますね。

ほとんどが短いものでありますので、読み流すのにはもってこいのようです。

 書名ともなっている文章は4ページですし、それは京都の古本屋を話題にする

ものですので、これは楽しく読むことができることです。

その次に置かれたのは大阪で教鞭をとっていたときに、大阪で購入したりした本

を話題にしていますが、大阪での仕事を終えて、東京に引き上げる時に、大阪に

置かれている本を、三つの区分にわけるということで、それは次のようになるの

だそうです。

 どうしても持って帰るもの、大阪の古本屋さんに引き取ってもらうもの、どう

にもならないので置いてくるもの。

 それじゃ、どうしても持って帰るものは、どのようなものがあるかです。

「たとえば、大学の生協で買ったドイツ語の原書のグリム『ドイツ語辞典』全

三十冊とか、柳田國男らの出した雑誌『民族』『民俗学』全巻の復刻版とか、

上本町の天地書房で買った九鬼周造の全集とか。」

 検索をかけましたら高橋英夫さんは、1994年から98年まで後藤明生さん

の誘いで近畿大学文芸学部の教授として勤務したのだそうです。大阪に在住して

いたのは、そのせいでありますが、住まいは東大阪であったようです。

 上にひいたところを見て、目にとまったのは、「上本町の天地書房」という

くだりでありました。当方の大阪の寄留先は上本町界隈でありまして、しかし

上本町の天地書房には足を運んだことがないなであります。

 それでどのあたりにあったのかと調べてみましたら、このお店は2014年に

閉店しているとのことです。当方がピーチ便を利用して大阪に通うようになりま

したのは2012年でありますので、その頃は、まだ天地書房は上本町に健在で

あったのですね。そのころには、まったく訪ねることができていなくて、足を

運ぶことがなかったのは、残念なことです。

 1970年過ぎのこと、当方の友人がイラストで大阪中心部古本屋図面という

のを作ってくれて、これには古くからの天地書房が確認されたのでありますが、

あの貴重な友人作の古本屋図面は、どこに紛れこんだものか、捨ててはいない

のだけど、もうでてくることはないのかな。

桜も見頃に

 本日はお天気がよろしで、最高気温は18度まであがったとのことです。

車で動いていましたら、あちこちで早い桜が開花していました。我が家の前に

ある桜の木は、すぐそばに空調送風機があり、そこからのぬるい風にあたって

いるせいで、いつもよそよりも早くに開花し、今は満開となっています。

 この連休中は市内の桜は見頃となりますので、お天気がよろしい日にお弁当

を持ってお花見に行きたいものです。

 とはいっても、こちらはあったかなうちに庭にでて仕事をすることにです。

ここのところ日によっての温度差が大きくて、すこしでもあたたかい日に庭の

整理をしなくてはです。これから花を植えたりするのですが、そのスペースを

確保したり、はびこってしまっている宿根草をすこし取り除いたりすることに

なります。こうして作業をしているとあっという間に時間が過ぎていって、な

かなか楽しいことです。

 午前に郵便局まで出向いて昨日に切り取りした動画などを記録したメモリー

カードを封書にして速達で送ることにです。この連休にともない郵便の配達は

よほど時間がかかるといわれていますが、この速達はいつにとどきますで

しょうね。今回の発送物は宅配業者にしようか、郵便にしようかと、すこし

迷ったのですが、郵便局へといったなら、寄り道して図書館によることがで

きるなと思ったのが、郵便を選んだ理由であります。

 ということで、図書館に立ち寄り、先日に借りた「寒灯」を戻して、まだ

読んでいない西村賢太さんの小説を借りてくることにです。まずは新潮社から

でたものを読んでしまおうと、本日は三冊です。

 本日に手にしたのは「歪んだ忌日」でありますが、この巻頭に収録の作品

「形影相弔」というのは、初出が「en-taxi」でありますので、たぶん雑誌で

読んでいるはずです。

 西村賢太さんは、かなり扱いにくい人であったと思いますが、坪内さんは

西村さんの才能をかっていて「en-taxi」には、登場の機会が多かったように

思いますが、坪内さん、西村賢太さんとどちらも急逝でありまして、ほんと

寂しくなったことです。

 

何をしていたんだか

 休みの日というのは、あっという間に時間がたってしまうことにです。

ほとんど何もまとまったことはしていないのになと思うことで。本日に一番

時間がかかっていたのは、動画の編集というほどのことではなくて、長い

動画から、余分なところをカットするという作業でありました。

 先日にあった家族が参加するイベントは、配信がありまして、その動画が

ラッキーなことにダウンロードすることができました。全体は90分くらいの

ものですが、こちらが特に関心ありは15分くらいですので、これを切る取る

ことにチャレンジです。

 わかっている人には、なんのことはない作業でありますが、当方はこれま

で、この動画編集というのがうまくいったことがなく、なかなかやろうと

いう気分にならずでした。

 フリーソフトを使うことを前提にして、それはマックのほうがやりやすい

のか、それともWindowsなのかと迷い、そのうえであれこれとフリーソフト

ダウンロードしては、試してみることになりです。

 なんとなく切り取りでありますので、ハサミをいれてつなげばいいのだよな

と思いながらも、それが一筋縄でいかずでありました。何時間か格闘して、

なんとか切り出しに成功したのですが、これを保存しましたら、そのフリー

ソフトでなくては再生ができない形式となることから、それをどのパソコン

環境でも再生できるように形式を変換かけることになりです。

 ここまでの作業工程をおえましたら、時間は23時に近くなっておりました。

なんとか諦めずに出来たのは、出来栄えはともかくとして収穫でありましょう。

 この連休の期間中にはブックオフがセールを実施しますので、それの前に

なにかめぼしいものはないかと事前チェックを実施です。

 本日は文庫本を予算の範囲内で確保することとなりました。

 5月といえば、時節柄で楽しみにしていますのはこの時期にでる雑誌でありま

して、一つは「趣味の園芸」で、5月号は例年バラの特集でありまして、これを

もう何年も買っているのでした。今年もめでたく行きつけの本屋で買いました

です。

 あと一つの5月号は「大相撲」でありまして、こちらは力士の名鑑が付録で

付きまして、それを目当てに継続して買っています。大相撲5月場所にあわせて

刊行となりますので、まだちょっと早いようであります。

 

しばらくは図書館本で

 図書館から借りている西村賢太さんの「寒灯」を朝から読むことになりです。

西村さんの小説は、朝から読むものではないかもしれませんが、まったく貫多

という男は、どうにもならんクズ人間だと思いつつ、そういえば当方の知り

合いにも、このようなことを言っている人間がいたな、そうして、たまに口に

はしないものの、当方も似たようなことを思うことがあるなと思うのでありま

した。

「おまえが何か特別に作るみたいなこと言っていたから、ぼくは楽しみに待っ

ていたんだぜ。おまえが帰ってくるのを、今か今かと待ち続けていたんだぜ。

もう腹ペコで死にそうだよ。」

 これは貫多が、秋恵と暮らしていた一年ほどの間に貫多の誕生日を祝うと

いう夜の食事の時のことであります。秋恵はパートでスーパーのレジ打ちを

していて、そこからの帰りが、いつもより時間がかかったので、癇癪を起こす

というくだりでの話であります。

 この食事は一緒に暮らしている女性が作るものというのは、今でもあちこち

の家庭では動かせないルールであったりするようで、当方の友人も、ほぼ台所

仕事はせずに、食事ができたよと声がかけてもらうまで、じっと待っていたり

です。何かの都合で、食事が遅れたりしたら、けっこう機嫌が悪くなってり

するのですね。食事のあとには、服薬しなくてはいけなくて、その時間は、

できるだけいつも同じ時間でなくてはというようなルールを、同居の女性に

押し付けるのでありますね。

 そんなこともあって、貫多のことは他人事ではないのでありますよ。

寒灯

寒灯

Amazon