一日にいくつかの予定(もちろん自分のなかでのもの)をたてるのですが、それ
をやっつけようとしますと、けっこう時間がきびしいことです。
本日は午前にトレーニングで、昼からは食材と野菜苗などを買いにでかけ、
夕方にかけては小さなやさい畑をおこして、肥料を混ぜて、夜にはお菓子を焼くと
いうことになりです。ずいぶんといろんなことをやっていて、できていないのは本を
読むことだけかなです。
まあ本を読むことよりも大事なことが、あるというふうに思いたいことで。
切れ切れの時間のなかで手にしていたのは、松本清張短編集で、30ページほ
どの短いものを二作品読んだのが本日これまでの読書となりです。
そのうちの「点」という作品について、あとがきで次のように書いています。
「『点』は『中央公論』に発表したもので、九州の或る地方にいた警察側の対日共
密偵に材を取った。そのころ、ちょうど小倉に帰省してその話を聞いたのだが、当人
には会わなかった。人づてに知ったことを私の想像でおぎない、事実から離れた
虚構にして書いたのだが、用がすめば警察から冷淡にされていく人たちに興味を
持った。
ところが、この小説が発表されたあと半年経って、当の男がとつぜん手紙をよこ
し、自分のことを書かれたので迷惑した、あれが村の評判になり、自分は土地に
いられなくなったと抗議してきた。・・・・その後、彼自身が上京し、私に面会を強要
してきた。・・小説を書いていると、こういう小さなトラブルが一年に一度か二度は
必ず起こる。」
「点」という小説が発表されたのは昭和33年ですが、共産党に警察から密偵が
送り込まれたのは昭和25年ころとなるのでしょうか。まだ日本は占領下にあって、
警察も国警、市警の二本立ての時代のようであります。共産党の勢力が強くなる
のを占領軍も危惧し、警察も警戒を強めていたのでありますね。
松本清張さんは、「日本の黒い霧」のようなノンフィクションもたくさん書いていま
すので、月夜の晩ばかりではないぞと何度も脅しにあったと思われますが、この
時代でありましたら、SNSで炎上必至でありますね。
