本日の新聞を見ておりましたら、「ゲームが入口 自分で編む一冊」という
見出しが目に入りました。
続く文章には、次のようにあります。
「短編を集めた作品集を、アンソロジーといいます。誰もが自分だけで編みたい
のでは、と企画したのが『ポケットアンソロジー』でした。」
このように語っているのは、田畑書店主です。上につづいては、このようになり
ます。
「短編小説を印刷した文庫本サイズの『作品リフィル』と、それらを綴じる『ブック
ジャケット』を販売。付属の軸棒で、その中から最大約200ページ、8作品ほどの
リフィルをまとめ、アンソロジーをつくります。」
書店主がその作品リフィルを手にしている写真が添えられていまして、これだ
けでしたら、読書欄にあってもいいものでありますが、この記事はリレーオピニオン
の「集まれば」というものの7回目となります。
どうしてここに登場したのかと思いましたら、「このポケットアンソロジーの購入
者のほとんどが20〜40代の女性。彼女たちは、ゲーム『文豪とアルケミスト』の
熱烈なファン層と重なっていたのです。」というところがポイントのようです。
はてさて、こうなると当方にはちんぷんかんぷんなのですが、文豪とアルケミスト
というゲームがあるのですね。文学を破壊しようする勢力に対して、アルケミストが
文豪を転生させて戦う人気ゲームで、このゲームからそれに登場する作家や作品
へと関心が進み、このシリーズを手に取るようになったとのことですから、驚きで
あります。
この記事のリードにありましたゲームが入口というのは、そういうことであるの
ですね。どのくらい売れているのかわかりませんが、このシリーズでは地味な
徳田秋声が売れ筋の一つというのですから、わからないことであります。
当方は、これに収録の後藤明生さんのものを何冊か購入しておりますが、
それを購入したのは、紀伊國屋書店新宿本店でありました。いまでもあまり
他の書店では目にすることができないのかもしれませんが、ゲーム好きな
女性たちが小説に入るときの入口になっているのですね。