これは知らなかった

 先日に立ち寄った老舗の大型書店では、赤染晶子さんの「じゃむパンの日」を

見つけて購入したのですが、そのときに、こんなのがでていたのかと、ちょっと

驚いて購入を決めたものがありました。

 このシリーズについては、どういったらいいのでしょうね。本という形にはなっ

ていなくて、小説などが印刷された紙が、そのままでまとめられているというもの

で、これを購入された方は、ご自分で製本されて、思い思いの表紙をつけて楽しん

でくださいという感じなのです。

 そんなことできるわけないでしょうということで、当方は輪ゴムでとめて読んで

いるのですが、この版元の目論見では、これを専用バインダーに綴じ込んで自分だ

けのアンソロジーを作ってみてくださいということのようです。

 版元ではこれを綴じ込んだアンソロジーも販売しているとありましした。

ポケットアンソロジー | 田畑書店

 これまで、当方のアンテナにかかってこなかったということは、あんまり売れて

いないのかな。面白いのですが、けっこう手間がかかりそうでありますからね。

 当方が購入した作品は、後藤明生さんの「しんとく問答」上下と「疑問符で

終わる話」でありますが、一袋330円ですので、しめて990円でありました。

 後藤明生さんの「しんとく問答」は当方の一番好きな作品でありまして、これ

が文庫で読めないのは、相当に残念なことと思っておりますので、文庫サイズで

製本されてはいなくても、印刷された形で読むことができるのは、たいへんうれ

しいのであります。

 最近、後藤明生さんの作品は入手困難なことから、値段があがっているのです

が、このポケットアンソロジーというシリーズには、後藤さんの娘さんがセレクト

した作品がリフィル(と呼ぶようです。)となってセット販売されていました。

田畑書店のページによりますと、以下のとおりです。

  後藤明生 松崎元子 選【娘が選ぶ父の短編ベスト5】 ¥1,650 (税込) 

   作品リフィル6篇と選者松崎元子さんの解説を収録

   □収録作品リフィル
    疑問符で終る話
    道
    夢かたり
    宝船
    しんとく問答(上)
    しんとく問答(下)

 後藤明生さんの娘さんは、アーリーバード・ブックスを主宰されて、いち早く

後藤さんの作品を電子書籍化されたのですが、やはり印刷された形で読みたいで

すよね。

 後藤明生さんはアーリーバード・ブックスとつかだま書房のおかげで、今の

ほうが人気が高くなっているようです。