「東京漫才全史」に感謝で

 昨日に借りてきた「東京漫才全史」を手にしておりました。

 さて、どのように読みましょうかと思ったのですが、やはり登場してくる漫才

コンビに馴染みがあるところからのほうが、頭に入ってくるようでありますので、

こうした読み方もあるのかなと思いました。 

 読み初めのページには、次のような記述がありました。

「演芸放送ブームの時代に活躍した芸人たちを最近では『お笑い第一世代』と

呼ぶようである。研究的な視点でみれば、いきなりテレビ時代から始まる歴史の

くくり方には疑問をもたざるを得ないが、お笑いファンに大体の歴史の流れを説

明するには相応に役にたっているようである。」

 演芸放送ブームというのは、これで見ますとTV放送以後でありますので、当方

くらいの年齢であっても、その前にはラジオがあったではないかと思うことで、

もっともそれをいうと、その前は寄席などの時代があったわけでして、この本では

当然にそこから書き起こされています。

 こうしてもらうことによって、青空とか内海とか松鶴家なんていう亭号のことが

理解できないことであります。

 歴史を知って、現在を楽しむでありますね。

 本日読んでいたところにでていた名前で、サラッとしか書かれていないのが、

ちょっともったいないなと思ったのは「柳家金語楼の息子で演出家の山下武」と

いう人についてですね。沢田隆治さんと較べられるとちょっと辛いけども、NETの

山下さんは有名でありまして、当方には古本収集家として記憶されています。

 それと、もう一つびっくりしたのは、漫才の新山トリローさんについてのところに

あったくだり。

「ボケ役の新山ノリローは、・・朝鮮馬占の生まれ。すぐ上の兄はホルヘ・ルイス・

ボルヘスガブリエル・ガルシア・マルケスといったラテンアメリカ文学を日本に

紹介し、翻訳家として知られた鼓直である。」

 そんな話は初めて知りましたです。鼓直さんの名前は、それこそ50年も前から

知っているのですが、弟さんが芸人であったとは。

vzf12576.hatenablog.com 新山ノリローさんについて検索をしていました、神保喜利彦さんのブログへと

リンクがはられていました。これがノリローさんであるのかと思って、拝見すること

にです。

 鼓直さんとのことを語っていて、たいへんに貴重なもので、まさかこのようなとこ

にあるとはです。この本を手にしなくては、まずは知り得なかったことで。

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