手にした本、手にしたい本

 このところ新刊本屋へと行くことができていないことであります。

 先日に来客を迎えるために駅までいった時に、すこし時間がありましたので、

本屋で時間つぶしをしたのですが、何冊かを手にしたものの、買うことができず

でありました。

 たぶん、図書館から借りている本が相当に重たくのしかかっているのですね。

読むことができる本は、図書館から借りて、なかなか読むことの出来ないものは

購入しようというのが、当方の流儀であったように思うのですが、現実は逆になっ

ているのかもです。

 先日の書店で手にして、これは買うかどうしようかと考えたのは、次のもので

ありました。

 手にしてあとがきを見ましたら、タイトルはもちろんハンナ・アーレント

著作からいただいたとありました。これは読むことができそうですが、図書館に

もあるのかもと購入を思いとどまりました。

 このなかで取り上げられている西村伊作さんは文化学院創立者でありますが、

先日の軽井沢を取り上げた番組で、今となってはとってもぜいたくな別荘を所有

していた人として紹介されていました。

 昭和モダニズムの人として西村伊作は興味があるのですが、そういえば「考える

人」に西村伊作の評伝が連載されていたのを思いだしました。これも気になるこ

とです。

 出版社のPR誌には、他社の新刊広告が掲載されているのですが、そのなかに

これは手にしてみたいなと思うものがありました。

 当方が目にした広告は白黒でありますので、このような鮮やかな表紙であると

は思いませんでした。もちろん、これは写真家荒木経惟撮影による陽子のポート

レートでありまして、この本は荒木陽子さんのエッセーを集めたものになります。

「写真家荒木経惟の妻で、昭和の名エッセイストの全著作集。類い稀な女性の感

性をもって、人の心の機微をとらえ、人生の歓びをのびやかに表現した。

解説堀江敏幸。年譜・著作目録付」

 荒木陽子さんが、このような評価を受けているとは知りませんでした。この方

の本は、書庫にあるはずですが、ちょっと取り出してきて読んでみましょう。

愛情生活