先日の図書館から借りてきたのはみすず書房の刊行本で、これが出たときには、
月刊「みすず」を購読しておりましたので、その巻末の広告ページで本のタイトル
くらいは目にしているはずですが、このような本が出ていたのは、まったく知らず
でありました。
図書館で背表紙を見て、手にしてみたのですが、これがいつもの本とは違って
本文横組みの本の開き方となっていました。これはどうしてなのかなと思って
ページを開きますと、これがコミック仕立てでありました。
ハンナ・アーレントについてコミックで描くということに驚きました。ちょっと
文字をおってみましたら、これがけっこうやっかいでありそうですが、それでも
ハンナ・アーレントの文章を読むよりはよろしいでありましょう。
この本は2018年に元版がでたとのことですが、日本でいうと高野文さんとか、
近藤ようこさんのような漫画家さんが取り組みそうな雰囲気の長編であります。
ずいぶんと文字が多くて、時には絵本のような、さし絵入りの物語のような
ところもあるのですが。
この本を通じてすこしはハンナ・アーレントさんのことが身近に思えるでしょう
か。しかし、コミック仕立てとはいいながら、これを読み通すのは、かなり大変で
あるかもしれません。