詩の本 二冊

 昨日に図書館へと本の借り換えに行きましたら、新刊棚のところにささっている

詩の本に目が行きました。当方はほとんど詩集を手にすることはないのであります

が、たまには気になる人のものがあったりです。

 その一冊は、荒川洋治さんのものでした。今でしたら、荒川さんって詩を書く人

でしたっけと言われそうですが、ずいぶんと昔のことになりますが、デビューした

時は詩人でしたね。

 荒川さんが詩集「水駅」でH氏賞を受けたのは1976年のことでしたから、ま

だ27歳でありました。当方は仕事についたばかりでありましたが、その新装版の

方を求めて、読んだ記憶があります。(あの頃の方が、今よりも詩集を買っていた

ことです。)

 それ以来、荒川洋治さんのことは気にしているのですが、どちらかというと雑文

とか書評(というか本の紹介者)として近しい存在でありまして、学年が一つ上と

いうこともあって親しみを感じているのでした。

 昨日に図書館で手にし、そして借りることになった荒川さんの詩集は「真珠」と

いうタイトルでありまして、版元は気争社とあります。奥付けには2023年9月

20日初版第一刷とありますので、でたばかりのもののようです。270部とある

のは、これだけしか作られていないということでしょうか。地方小流通での取り扱い

とありますので、アマゾンのリンクはなさそうですね。

 とにかくなかなかレアなもので、どうしてこれが図書館にあったのだろうと頭を

ひねることにですが、ありがたく借りて、なかをのぞいています。

 荒川さんの薄い詩集のとなりには、部厚い詩集が並んでいました。その本のたた

ずまいを見ただけで、これは理論社のもので、伊藤英治さんがかかわったシリーズ

のものとわかります。

 伊藤英治さんは2010年にお亡くなりになって、没後に阪田寛夫全詩集が

でまして、かってそれを話題にしたことがありました。

今回の「工藤直子全詩集」は、それ以来となる理論社の個人「全詩集」でして、

出版業界に逆風のなか、よくぞこの企画が形になったものと拍手をおくることに

です。

 これは次に借りてきて、なかをのぞいてみることにしましょう。

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