本日の新聞に作家 大江健三郎さんの逝去が報じられていました。
亡くなったのは、今月3日とのことで、これは奇しくも当方がひいきの小沢
信男さんと同じ祥月命日となることであります。
大江さんはいつ頃からか、体調を崩して表舞台に登場することはなくなり、
それより前に当方は、大江さんが発表するものをフォローしなくなっておりま
したです。
当方がフォローしようがしまいが、大江は大江でありまして、その圧倒的な
影響力は60年以上にわたって継続されたことになります。
大江と同世代の気鋭の小説家たちが、大江と同じ路線では勝ち目がないと、変更
を余儀なくされたほどの存在です。
戦後的な価値観を体現する代表的なお一人でありまして、「九条の会」の有力
なメンバーでもありました。「九条の会」の有力メンバーである方々は、あちら
の世界に活動の場を移し、こちらの世界はポスト戦後を迎えています。
先日に終戦の年(1945年です。)に生まれたタレントさんが、すでに戦前
であるというようなことを言ったようですが、経済の世界で、もう戦後ではない
と言われたのは1956年のことで、それから60余年を経過し、政治的にも
戦後ではないことを感じることです。