月の初めに

 そういえば、ここ何ヶ月か定期購読している「本の雑誌」もPR雑誌同様に良く読めて
いないことに気づきました。当方の不調と関係があるのかないのかです。
本の雑誌」に掲載のもので、最近話題としたのは「彼らは廃馬を撃つ」くらいであり
ますからね。これはいかんと思って「本の雑誌」8月号を手にしています。
 これに掲載の坪内祐三さん「読書日記」に、次のようにありました。(「読書日記」
は、毎月真っ先に読むものですから、本日に読んだわけではありません。)
「5月17日 三茶で東京新聞を買い、車内で読みはじめたら、『最後の満州国作家』秋原
勝二が4月17日に百一歳で亡くなっていたことを知る。(朝日や読売には訃報が載ってい
なかったぞ)。」
 当方は、坪内さんが、このように紹介して下さらなかったら、秋原さんがお亡くなりに
なっていたことを知らずでありました。(当方が眼にしている新聞には訃報がのっており
ませんでしたから。)
 秋原さんの作品集が刊行されたときに、それを拙ブログでも話題としたことがありまし
た。(  http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20121119 )
 SUREからでた「夜の話」は刊行されて、しばらくしてから京都を訪れた際に三月書房
の店頭で求めておりましたが、これがいまにいたるまで、ほぼ未読状態が続いておりま
す。
 この秋原さんの「夜の話」を、2013年にでた「みすず読書アンケート」で取り上げて
いるかたがいました。過去にも話題としているのですが、これは再度、ここにはりつけて
おきましょう。
 拙ブログでは、次のところです。(http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20130302
「 みすずアンケートに回答している方で気になるのは、なんといっても長老であります
鶴見俊輔さんのものです。(お元気で回答が寄せられて良かったことです。)
 鶴見さんは、次の5冊をあげています。
1 秋原勝二 「夜の話」 編集グループSURE 2012年
  かって満州で日本語の文章を書いて発表した体験を、戦後、自分の中でどう継承
 していくか。この課題について、一つのみちすじを作っている本。
 著者は今年(2013年)で百歳。戦後復刊された当時の同人誌『作文』を現在も発行し
 続けている。 」
 鶴見さんは、今年2月にでた「読書アンケート」にも回答を寄せていらっしゃいますの
で、亡くなるまで現役であったことがわかります。