すこしでも読むことができれば良しという気持ちで、たくさんの本を借りて
いるのですが、それに加えて安価で買った本屋、以前からの積読本もあること
から、図書館から借りて二週間でまるで手にすることもなしに終わるというこ
とになってしまいます。
返却日が近くになりましたら、あわてて手にしてページをめくることになり
です。なんど借りても、ダメなものは、やはり読むのを断念しなくてはいけな
いのでしょうかね。
明日には返しにいくぞと思いながら、すこしページをめくったのは、田舎の
複合店舗(書店を軸にした)を経営する方による「本屋で待つ」であります。
聞いたこともない町の、聞いたこともない本屋さんであります。もちろん、
こじゃれたセレクトショップではなくて、どこの田舎町でも成立可能となるよ
うな店なのだそうです。
そこには昔ながらの店のように店員さんがいて、そのほかにも美容院とかパン
屋さんが併設されているのだそうです。店員さんが本の知識があるのかどうか
わかりませんが、行くと話相手になってくれそうなのは、うれしいことであり
ますね。
当方は本屋さんは行きつけの店がありますが、それは品揃えがいいからでも、
店員さんが愛想がよいからでもなく、地元資本の昔からの本屋であるからのつ
きあいでありまして、店に行って店員さんと本の話などしたこともないことで
す。
それこそ、行きつけの魚やでありましたら、いまはこれが旬で、これは値段
は高いけど脂がのっていて、煮つけにしたらうまいよとか、定置網にかかった
鯖でこれだけのものは、なかなかないよと教えてくれるのですよね。
昔ながらの店の良さというのは、販売されている商品を通しての情報の交換
というか、会話をすることにもあるのですが、最近の書店というのは、そういう
意味でいけば、行きつけの魚屋以下でありますよ。
「本屋で待つ」といってくれているのは、行き場のない子どもたちや年寄に
むけての言葉であるかなで、みんな言葉をかけられるのを期待しているのかも
しれませんです。