「本の雑誌」が届いておりました。今月は定期購読の前金切れとなりますので、
振り込み用紙が同封されていまして、まだまだ購読を続けるぞということで、
送金することになりです。
今月で目についたのは、服部文祥さんの連載「サバイバルな読書」は「極北の
犬トヨン」という本をとりあげて、その翻訳者である高杉一郎さんに注目するこ
とになりです。
当方は高杉一郎さんのファンではありますが、「極北の犬トヨン」というのは
知りませんでした。服部さんは、次のように書いています。
「はじめて『トヨン』を読んだときも、高杉のことが気になって『極光のかげに』
を手にとった。今回もやっぱり気になって、改めてウィキペディアであっちこっち
飛び回った。戦後を代表する作家の一人なのだろうが、私にはまったく知識がな
い。」
ということで、服部さんはあれこれと高杉一郎さんの本を読んだようであります。
「さて、今回は『往きて還りし兵の記憶』を手にとってみた。『極光・・』は高杉
の抑留生活でもっとも印象深いブラーツクの収容所の話が中心だが、『往きて・・』
は終戦直後からはじまり、ブラーツクに至るまでの過程が書いてある。」
高杉一郎さんは戦後を代表する作家なのかなとは思いますが、自らの抑留体験を
書いた「極光のかげに」が大ベストセラーになったことは間違いなしでありまして、
これで高杉さんは知られることになりました。
当方も久しぶりに「極光のかげに」を手にしてみようかなです。
この文章のなかで、服部さんは「私自身、ツンドラを旅し、デルス・ウザーラに
陶酔し」とあります。先日に再放送された服部さんのシベリアドキュメントをみま
したときに、デルスーの世界を感じたのは間違いではなかったのですね。