一回目の接種完了

 いなか暮らしでありがたいのは、競争が激しくないことでしょうか。

 今月から受付がはじまったコロナワクチンの接種は、大都市にお住まいの

人たちは予約を入れるまでに相当なご苦労をなさっているようですが、田舎

にいけばいくほど、こうした苦労をしなくともいいようであります。

 まあ、田舎にいくほどコロナに罹患するリスクは低く、しかも予防接種は

受けやすいと、これはちょっと皮肉なことであります。

当方は受けるのはゆっくりでもいいかと思っておりましたが、遊びに来る時

は予防接種をすませておいてねという声があがっているものですが、その声

が背中を押すことになりました。

 ちなみに二回目は三週間後であるとのこと、延長された緊急事態はちょう

ど三週間後までありますので、そのときにはどんなことになっていますでしょ

うね。

 本日はすこしの待ち時間を覚悟して、文庫本を持参でいったのですが、指定

の時間にクリニックに到着しましたら、すぐに案内されて検温と問診で、その

あとすぐに接種であります。そのあと15分ほど院内で様子をみるのですが、

これくらいの時間でありましたら文庫本を開くこともなしでありました。

 もうちょっと本を読ませてくれても良かったのにですが、まあこれは手際の

良さを褒めるべきでありましょう。ということで、本日に持参の本であります。

  すこし前から読んでいるのですが、なかなか面白くて、これは当たりであり

ました。この小説に関してはなんの予備知識もなく、ただただハヤカワ文庫で

ブックオフで安価であったということで求めたのですが、読みやすくて、あち

こちに小説や本についての話題がでてきて、これを読むだけでも楽しいこと。

 主人公がちょっと偏屈な書店主でありまして、本に囲まれて暮らしているの

ですから、ことあるごとに本が話題となっても不思議ではありませんです。

 この小説の会話部分にあったくだりです。

「『ぼくは、ナルニア国のターキッシュ・ディライトを食べてみたいといつも

思っていた。子供のころ『ライオンと魔女』を読んでね、エドマンドが

ターキッシュ・ディライトのために家族を裏切るくらいだかから、きっと

すごくおいしいものなんだと思っていた。』とA・Jは言う。」

 これに続いては、「粉をまぶしたねばねばのお菓子で、あれほどがっくり

きたことはなかったなあ」とありますので、ターキッシュ・ディライトは

今の感覚でいきますと、けっして美味しいものではないようであります