本日は何の日であったかと聞かれたら、団塊のおやじたちは安保とこた
えるでしょうね。1960年6月15日は日米安全保障条約の改定に反対する
勢力が国会議事堂を取り囲んで、大混乱となったのであります。その時に
命を落とした女子学生がいて、それがために6月15日は、特別な日となっ
ていたのですが、それから59年が経過して、本日はそのことが、どこかで
話題になっているでしょうか。
先ほどに見ていたら、それよりもはるか昔1215年6月15日に「マグナ・
カルタ」が制定されたとありました。世界で初めて「国王に制限を加えた」
憲章といわれています。今のこの国でありましたら、むしろ「マグナ・カルタ」
のほうが大きな意味をもつかもしれませんね。天皇ではなくて、その臣下に
たいしてでありますよ。
それはさて最近に羊皮紙にインクで書かれた「マグナ・カルタ」の原本の
ことを話題にしている本を図書館から借りておりました。
先日に借りてきたときに、この本のさわりのところを紹介しているのです
が、そのあとまるで読むことができていませんでした。ちょうど本日の新聞
読書欄に、この本が取り上げられていることや、本日が「マグナ・カルタ」
制定の日であることで、これはすこしでも読みすすめなくてはいけませんです。
「100年かけてやる仕事」の冒頭に「マグナ・カルタ」原本のことがでてくる
のは、これが中世ラテン語で書かれていたからであります。
「イングランド王がイングランドの貴族、市民に約束した文書が英語ではなく、
中世ラテン語で記されている。英国だけでなく当時のヨーロッパでは、それ
ぞれの土地の言語は野蛮な方言と考えられ、宗教や文学、王室に関連した
文書に使用するには不適切とされてきた。」
洋の東西を問わずであります。この国でも、ずっと漢字を連ねて文章を
綴ったり詩を作るのが文化人のたしなみであったからでありますからして。
明治までは漢文で、さきの大戦に敗けて占領されてからは米語を使うことが
できるのが日本では求められるようになっているのですが、米語を使いこな
す人が文化人といえないのが、この時代の不幸でありますね。