これまたどうして

 親和性の高い書き手を探して、「みすず」読書アンケート特集を見る

ことになりますが、苅部直(日本政治思想史)が頭であげている本に添え

た文章は、次のようなものです。

「これをとりあげる人は他にもいるだろう、と考えためらったが、やはり

挙げてします。初読のさいは『樹と猫と』に胸をしめつけられる思いがした。

再読して印象が一番ふかかったのは『ある祝電 多田謠子さんのこと』。」

 多田謠子さんについての文章を書いているのは、山田稔さんで、この本

は、昨年に編集工房ノアからでた「こないだ」でした。

 ノアの本ですから、アマゾンでの扱いは中古本にならなくてはでてきま

せん。ということで、昨年に当方がアップした記事で写真をみてもらうこと

にします。

vzf12576.hatenablog.com 当方は、多田謠子さんのことについても、どこかで書いているのですが、

ちょっと苦手なタイプであります。

 それはさて、苅部さんは、「これを取りあげる人は他にもいるだろう」と

書いているのですが、当方がチェックした限りでは、ほかの誰も挙げていな

いのですね。あまり小説をあげる人がいないのですが、それにしても、もう

一人くらいいてもいいのにと思うことです。

 この本があがっていてもいいのになと思ったものに、次のものがありまし

た。

加藤周一はいかにして「加藤周一」となったか――『羊の歌』を読みなおす

 鷲巣さんの「加藤周一」ものは、もう何冊もでてはいるというものの

「羊の歌」精読でありますし、資料を渉猟した結果をまとめたものですから、

何人かの人があげてもいいでしょうに。「鶴見俊輔伝」をあげる人があれだ

けいるのであればです。