昨日に届いた「ちくま」10月号を見ていました。このところ「ちくま」との
相性がよろしくなくて、このPR誌をみても、これは絶対に確保しなくてはと
思うものが見いだせなくなっています。
そんななかで、当方の眼を引いた一冊は、11月上旬に刊行予定のもの。
まだAmazonのリンクはないようでありますが、「ちくま」の新刊案内にはあ
りますので、でるのは間違いないでしょう。
「 彼方の本 間村俊一の仕事 予価 4600円
書体にこだわり、定規、糊、カッターなどの道具だけを用いてブック・デザ
インをつづける間村俊一。独特の美学をもつ職人気質の装幀家によるデザイン
論・作品集」
間村さんは、これまで画集とか句集をだしているのですが、装幀作品を集めた
ものは初めてでないでしょうか。楽しみでありますが、値段がちょっとでありま
して、図書館にリクエストしようかしらん。
もう一冊は、すでに店頭にならんでいると思われるもの。
この本の広告には次のようにあります。
「私の家族はいつどのように、どうして済州島から大阪へとやってきたのか。その後
どうやって生きていったのか 気鋭の社会学者による生活史記述の試み。」
当方のところは、その昔に富山から北海道にわたったのでありますが、幸いにして
わたった先で差別を受けることもなく、大きな顔をして百数十年が経過であります。
この時代となって、かって内地といった地域に舞い戻るかのように移り住む若い人
たちもでていますが、それもこれも新しい生き場所を求めてでありましょうか。
それとくらべたときに、済州島から来た人たちはたいへんでありました。韓国に
おける済州島と日本における沖縄には、なんとなく共通するところがあるように思う
ことです。
「ちくま」10月号では藤原辰史さんが、この本を評しているのですが、そこで
「覚悟をもって読まないと消化不良を起こすほど濃密なコッテリ味の本である。」
と記してあります。
コッテリ味のラーメンは食べるのは避けているのですが、コッテリ人間の話は
嫌いではありません。