新聞読書欄から

 本日の朝日新聞読書欄をみていたら、興味深い本というか書評がありましたです。
 山室恭子さんによるものですが、書き出しは「以下の3問に正解できれば本書は不要
である。」となっています。3問に答えればいいのならばと問題を見てみましたら、次
のようになりです。
「 問1『スコットランド最後の王』と自称した独裁者は誰か?
    1 ヒットラー 2 パフラヴィー二世 3 アミ
  問2 危篤状態で48時間放置された独裁者は誰か?
    1 スターリン 2 毛沢東  3 フランコ
  問3 独裁者の登場は防ぐことができるか? 
    1 不可避   2 回避可能    」
 それぞれのどれが正解であるかは、山室さんの文章を見ればでているのですが、な
かでも難しいのは問3でありましょうか。
 なんとも最近は、独裁者の登場を望んでいるようなところがあるようで、これが困っ
たことでありますね。あちこちで混乱する他民族国家のありようをみますと、その昔に
強権的な権力者(これって独裁者のことか)がいたときには、こんなざまではなかった
のにと思ったりです。
 軍事政権を倒した民主化のリーダーが、なんと国を治めるために軍事政権と同じよう
な支配者になってしまったりしてです。
 ちなみに山室さんが取り上げている本は、次のものでした。

独裁者たちの最期の日々 上

独裁者たちの最期の日々 上

独裁者たちの最期の日々 下

独裁者たちの最期の日々 下

 読書欄でこのほか目についたのは、佐藤亜紀さんの次のもの。
スウィングしなけりゃ意味がない

スウィングしなけりゃ意味がない

 朝日ですから、評者は豊崎社長ではありません。しかしナチス国家においてjazzに
熱狂する少年についての小説というのは、ちょっと面白そうではありません。