本日は庭仕事

 最高気温が10度を超えるようになりましたら、庭仕事も本格化であります。
 地植えのバラの芽が動き始める前に、バラの剪定はは終わらせていまして、本日は芝
の手入れを行いました。芝生にフォークのようなものを刺して、土のなかに空気が入り
こむようにして、そのあとは目土を敷いて、作業はおしまいとなりました。あったかで
ありましたので、うっすらと汗をかきました。
 このようにお天気がよくて、外仕事をしたような日には「安城家の兄弟」みたいな小
説は似合わないでありますね。
ということで、こちらの話題用にカレル・チャペック「園芸家12カ月」を手にすること
にしました。

園芸家12カ月 (中公文庫)

園芸家12カ月 (中公文庫)

「素人園芸家になるためには、ある程度、人間が成熟していないとだめだ。言いかえる
と、ある程度、おやじらしい年配にならないとだめだ。」
 そうなんだよね。庭いじりというのは、若いうちはなかなかやろうということには
ならないのだ。当方は、ずっと庭の花をながめ、芝生の上で遊んだりはしたのだが、
雑草抜きとか芝の手入れなどは、両親の仕事と割り切って、もっぱら楽しむだけであり
ました。それが両親が年老いて、病気となって、否応なしにやらないわけにはいかなく
なって、かれこれ10年であります。
 ほとんど、なにもできなかったのですが、さすがに10年もやりますと「素人園芸家」
らしくなることです。一番得意なのはなにかといえば、雑草抜きでありましょうか。
たまには、雑草ではなくて宿根草なども抜いてしまうのが、ありがた迷惑といわれるの
ですが。
 カレル・チャペック「園芸家12カ月」の「4月の園芸家」は、次のようになります。
「四月、これこそ本格的な、恵まれた園芸家の月だ。恋びとたちは、かってに彼らの
五月を謳歌するがいい。五月は単に草木がひらくだけだ。ところが四月には、草木が
芽吹くのだ。うそは言わない。このシュートと、蕾と、芽は、自然界における最大の
奇蹟だ。
 とにかく、自身でしゃがんで、自身でふかふかした土を指でほじくってみるといい。」
カレル・チャペックの住んだチェコの首都プラーグの気候を日本の札幌のそれとくらべ
てみるとと訳者小松太郎さんの解説にはあります。そこには、札幌よりも北に位置する
プラーグは「夏の最高気温は摂氏二十度前後で、札幌より八度ぐらい高く、その最低気
温は零下二度ないし四度で、札幌より0.5度ないし二.五度低い。」とあるのですが、
これが書かれたのは昭和34年秋とありますが、この時代の札幌の夏最高気温は十二度
くらいなんてことはないよな。