1914年夏 2

 1914年夏といいながら、オーストリア=ハンガリー帝国の話題になっていきます。
 これは、小説の「ラデツキー行進曲」が岩波文庫にはいるからでありますね。

ラデツキー行進曲(上) (岩波文庫)

ラデツキー行進曲(上) (岩波文庫)

 岩波文庫赤帯は、ずっと快調でありまして、今月、来月で「ラデツキー行進曲」が
文庫となります。当方は、今から40年ほど前に、この小説を翻訳で読みました。
ほとんど読んだことも忘れてしまいそうですが、筑摩書房からでていた「文学全集」
の一巻としてヨゼフ・ロートとどなたかがカップリングされていたように思います。
いまも自宅のどこかにあるはずですが、たぶん押し入れの段ボールのなかでしょう。
翻訳は柏原兵三さんでありまして、いまではとっても読み通すことも出来ないと
思われますので、やはり若くて時間がある時に、こういうのは読んでおかなくてては
いけないと思うことです。(読んだことも忘れてしまいそうと記したとおりで、内容
はほとんど覚えておりません。)
 いまでも柏原さん訳の「ラデツキー行進曲」は入手可能なようです。
ラデッキー行進曲

ラデッキー行進曲

 柏原さん訳の「ラデツキー行進曲」については、以前にちらっと触れたことがあり
ました。( http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20070206 )
 今回の岩波文庫化となるにあたって、岩波の「図書」では、次のようにこの作品が
紹介されていました。
「絢爛のウィーン、退廃の国境地帯、混乱の東部戦線 鋭い歴史叙述と深い情感が
描きだす、他民族国家ハプスブルグ帝国の落日。第一次大戦勃発から100年、放浪の
ユダヤ人作家ロートの傑作、初の文庫版」
 岩波文庫でロートの作品は、「聖なる酔っぱらいの伝説」があります。