北の無人駅から 4

「北の無人駅から」の著者 渡辺さんは、1981年中学2年の時に見た映画とTVドラマ
インパクトを受けて、それがために北海道に渡ることになったのかも知らないと記し
ています。
 映画は「駅」であり、TVドラマは「北の国から」でありました。この両作品ともに
脚本は倉本聰さんとのことです。当方は、どちらも見たことがありません。
 渡辺さんは、次のように書いています。
「倉本氏の作品は、好きな人と嫌いな人が両極端に分かれるかもしれないが、『北の
国から』と『駅 STATION』に関しては、わたしは諸手を挙げて賞賛する。また誰もが
認める名シーンといえば、増毛のあかちょうちん『桐子』で、倍賞千恵子が『この歌
好きなのね。』といい、高倉健と肩寄せあって紅白歌合戦で流れる八代亜紀の『舟歌
を聴く場面だろう。・・・・・
 ちなみにこの珠玉の演歌『舟歌』の作詞家は、なかにし礼と並ぶヒットメーカーで
あり、こちらも『歌謡界の帝王』と呼ばれた阿久悠である。作曲はなんと『石狩挽歌』
と同じ浜圭介である。浜圭介という作曲家もまたとてつもない作曲家なのである。」
 倉本作品は両極端に分かれるとありましたが、当方は「北の国から」もほとんど見た
ことがないのですから、あまり関心がなかったのでありましょう。人間ドラマである
ことはわかりますが、北海道を舞台にしたドラマを見てもあまり入り込むことができ
ません。同じ北海道を舞台にするドラマですから、「北の国から」に登場する犬のため
に知人のそのまた知人がトレーナーとして参加しているなんてことは耳にしていました
が。
 倉本聰さんは、北海道の魅力を全国にアピールしてくれた恩人でありますが、
インパクトは小さいものの、上に引用したところにある浜圭介さんをとてつもないと
いってくれているのがうれしいことです。
 浜圭介さんは幼少期を札幌で過ごしたとありました。当方の兄が4キロほど離れた
ところにある中学校に通っていたときに、そこに併設(?)されていた高校生と
卓球をしたのだそうですが、その高校生がその後に浜圭介という名前の作曲家と
なりました。このような縁もあって、浜圭介さんには親近感をもっておりまして、
特には「石狩挽歌」がひいきであります。映画「駅」シーンでは「石狩挽歌」でも
いいのですが、「紅白」を見てとなると、北原ミレイさんでは分が悪いかな。
 映画「駅」のあかちょうちんシーンは、増毛が舞台となります。「北の無人駅から」
では、この増毛に多くのページをさいています。