気分をあらたに

 本日は午前に野暮用で外出する機会がありまして、そのついでに久しぶりブックオ
フに立ち寄ってきました。なにか手頃なものがワンコイン内でないだろうかと物色で
あります。
 気分をあらたにということで、これまで読んだことのない作家のものでも買いま
しょうと思って棚にむかっておりました。これまで読んだことがない作家というのは
たくさんいるのですが、どういうわけか若い作家のものには、手が伸びずでありまし
た。最近に話題となっている倉本聰さんのお昼のドラマは、その昔のスター俳優さん
たちが入居する高齢者向けの施設が舞台となっていますが、この作品を企画し、脚本
を書いた倉本さんは、最近のテレビ業界が役者さんたちを使い捨てする、特に年齢を
重ねた役者さんたちに活躍の場が与えられないことを不満としていて、この作品を
作ったと聞いています。
 そうなんですよね。当方が子どもの頃に憧れをもって眺めていた銀幕スターやTV
の役者さんたちが存在感を示すような番組はありませんからね。
 それじゃ、現役作家で高齢になった方はどのようになっているのでしょう。かって
はなばなしい執筆活動をしていた人も、もともと寡作であった作家さんも、本が売れ
なくなっているせいもあって、めったなことでは出版までたどりつかないようです。
 当方がひいきにしている小沢信男さんなどは、不思議なことに90歳を目前にして、
これまでで一番忙しい生活を過ごすことになったのだそうです。これは、それまで
売れなかったおかげでありましょうか。
 そういえば、本日から明日にかけてのラジオ深夜便には、小沢さんが登場します。
深夜1時くらいとのこと、どんな話をするのでありましょう。
告知されているタイトルは「ぼくの“東京今昔物語” 作家 小沢信男」となってい
ます。

いま・むかし 東京逍遥 (犀の本)

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