溜まった新聞

 何日か留守にして帰宅しますと、玄関に投函された新聞がたまっています。
自宅に戻れば見ることができる新聞を、わざわざ購入して読むことにはなりませんし、
ホテルで配布されるのは地元の「北國新聞」であったりするのですから、ふだんとは
違っていることです。「北國新聞」はそれまでまったくなじみがなかったのでありま
すが、どちらの配信となるのか日曜日には読書欄もありましたです。日曜日の読書欄
というと、列車のなかでは毎日新聞の読書欄を見ていましたが、これも自宅にもち
かえることにはなりませんでした。
 帰宅して朝日新聞の読書欄をみていましたら、「ニュースの本棚」というところに
「1964年に売れた本」という文章がありまして、これがその直前に亡くなった天野
祐吉さんのものであったのには驚きました。「広告批評」にはほとんど縁がなく、
新聞のコラムを通じてのお付き合いでしたが、最後まで現役の文筆家でありました。
 溜まっていた新聞といえば、最近に鈴木正さんの新刊の広告を見たような記憶が
ありまして、つんであった新聞をひっくり返しておりました。

戦後思想史の探究: 思想家論集

戦後思想史の探究: 思想家論集

 鈴木正さんという思想家は、気になる方であります。師範学校を卒業してから、
中学校教師となり、パージにあって職を追われ、その後に大学の先生となった方で
あります。あまり詳しくはなしですが、ウィキペディアの紹介をみるだけでも、
かわった経歴であるということがおわかりでしょう。
 そう思っていましたら、本日の朝日新聞夕刊に鈴木正さんが文章を寄稿していまし
た。「文化こそ戦争を滅ぼす」というタイトルであります。