文化こそ戦争を滅ぼす

 鈴木正さんが朝日新聞10月22日夕刊に書いている文章を話題とします。
鈴木正さんという人のことは、ずっと気になっていたのですが、なかなか文章を見る
こともなしで、ここまできています。そのような時に、朝日新聞の記事でありまして、
これを多くの人に見て貰いたいという思いであります。
 ウィキペディアの紹介によりますと、鈴木さんは「54年思想の科学研究会会員とな
り、中井正一中江丑吉、狩野亨吉らを研究。」とあります。
 拙ブログに鈴木正さんの名前がでてくるのは、いずれも狩野亨吉に言及したときに、
狩野さんについての著作にふれてのことでありました。

増補 狩野亨吉の思想 (平凡社ライブラリー)

増補 狩野亨吉の思想 (平凡社ライブラリー)

 しかし、当方が鈴木正さんのことを知ったのは、中井正一さんについての本の編者と
してが最初で、ついで中江丑吉との関連でありました。
「文化こそ戦争を滅ぼす」といったのは、金森徳次郎さんという方でありますが、この
方は、初代国立国会図書館長でありました。
憲法を愛していますか―金森徳次郎憲法論集 (人間選書)

憲法を愛していますか―金森徳次郎憲法論集 (人間選書)

 国立国会図書館の設立には、当時国会議員(参議院議員)の羽仁五郎(当時の参議院
図書館運営委員長)などの力があったということですが、初代館長を補佐する副館長に
は、尾道市立図書館長をしていた中井正一さんが就任したのであります。こうした名前を
見ただけで、アレルギーをおこしそうな時代になっていますが、本当にそれでいいのかと
いうのが鈴木さんの文章であります。