本の雑誌 3月号 3

本の雑誌」三月号に掲載の「大森望を作った百冊」です。
 大森さんは現在52歳くらいでありますが、これまでを四つの時代にわけています。
 生まれてから小学生 1961年2月2日から73年3月 30冊   
 中学生       1973年4月から76年3月   16冊
 高校生       1976年4月から79年3月  31冊
 大学生       1979年4月から83年3月  15冊    
 卒業後       1983年4月から       8冊
 
 「大森望さんを作った」ということからは、本を読むのは高校生までにやっておく
ようにといわれているようなものでありますか。
小学生の時に、すでに「SFマガジン」を読んでいるというのが、栴檀は双葉であり
ます。ものすごい多読であったなかからの30冊ですので、これは興味深いものです。
しかし、とんでもない小学生でありますね。(小学生の時に「資本論」を読んだと
いうことで新聞に取り上げられた人もいて、それとくらべると普通の本がならんで
いるのが救いであります。)
大森さんの小学生時代の読書量に、今の当方も遠く及ばずでありますね。
ということは、中学、高校と年を重ねるにつれて、その差は開くばかりであります。
なにせ、大森さんは中学の時に「チボー家の人々」でありますからね。
高野文子さんの「黄色い本」で取り上げられた「チボー家」ですが、あのコミックス
では、高校の時に読み上げるとなっていまして、高校時代にこの作品を読み上げてい
れば、立派といわれるのでありました。
 高校の時のリストは、その時代の雰囲気がわかって、ここが一番面白いものと
なっています。当方が仕事についた時期となっていますが、当方のオールタイム
ベスト10にはいるものが、三冊はいっていました。
(「虚無への供物」「百年の孤独」「酔いどれ草の仲買人」です。なんとか、
当方のほうが先に読んでいたようです。十歳も年長ですからね、こちらは。) 
 大学以降は、SF系のものが中心をしめていて、ほとんどかぶるところはないの
ですが、金井美恵子さんの「毒舌を好んでいる」というのに共感です。