年の初めの一冊目となる本は、行きつけの本屋で購入したいものであります。
最近は、苦戦を強いられている本屋でありまして、めぼしい新刊が入荷しない
ようになっているやに思われます。そのむかしは、この本屋で用が足りたので
ありますが、最近はあれも入荷しない、これも入荷しないと思うことばかりです。
そうした状況にある行きつけの本屋とのつきあいは、入荷してしまったが、
返品のきかなくなっている岩波の旧刊本(背中がすこしやけている)をあさるに
限ります。そのままもっとほっておいたら、半額処分なんてこともあるのかも
しれませんが、そこまでいったら、それこそ閉店間近となってしまいます。
この店には、岩波文庫、岩波現代文庫、岩波新書、岩波ジュニア新書、
そして岩波少年文庫がありますので、最新刊は入荷していなくとも、そこそこ
しばらくは楽しめそうであります。現代文庫にはいった野坂昭如さんのもの
など、講談社文芸文庫にはいったと思えば、こちらのほうがずっとお安いこと
であります。(アマゾンの中古本を見たら、ずいぶんな値段ででていまして、
すこしがっくりとくることですが。)
先日に岩波現代文庫版「好色の魂」を手にして、この小説を最初に読んだ時の
ことを思いだしました。当方が高校生の時に下宿生活をおくったのですが、
そこで同宿だった中年の男性が、「小説新潮」「オール読み物」などの雑誌を
購読していて、読み終えるとそれをごみとしてだしていたので、当方はそれを
せっせと回収して、面白そうなものを読んでおりました。そのときに雑誌に集中
連載された「好色の魂」を目にしました。そのほか雑誌で楽しんだのは、百鬼園
随筆、狐狸庵閑話などでした。1968年くらいのことですが、思えばよい時代で
ありました。
すこし話はそれましたが、昨日まで話題としていた岩波の読者が選ぶこの一冊
に敬意を表しての、今年の最初の一冊です。野坂コレクションは、次の機会と
いうことにして、当方が選んだのは、次のものであります。
- 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/01/14
- メディア: 文庫
- 購入: 56人 クリック: 1,250回
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- 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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岩波現代文庫のベスト1でありますから、近いうちに読むことにいたしま
しょう。