月の初めに

 本日は、年賀状と一緒に岩波「図書」と新潮「波」が届きました。
 1月2日は新聞はお休みとなるのですが、いつからか年賀状は配達されるようになり
ました。2日くらい郵便の配達を休んでもよろしいだろうと思うのですが、そうする
とますます郵便事業はじりひんとなるのでありましょうか。
 今年の話題は、百貨店が1月1日に初売りを行ったというものですが、1月1日から
お金を使わないものだと教え込まれた当方には、どうして元旦から物を購入するため
にお金を支出しなくてはいけないのかわからないのであります。
もちろん販売する側は売り上げをあげるために、魅力的な商品と価格で客を集めるの
ですが、それが人を幸せにするのでありますかね。
 本日のTVでは新春歌舞伎の生中継をやっていましたが、大阪松竹座での猿之助
襲名公演は、元旦が初日であったといってました。これまでは二日が初日でしたので、
これも時代の流れなのでしょうか。
 昨日からの深夜放送で原田芳雄の遺作となった「大鹿村騒動記」が放送されていま
した。こちらは三百年の伝統をもつ農村歌舞伎をめぐる人間模様ですが、若い人が
いなくなった集落で歌舞伎イベントを続けていくのは大変であるなと思いながら、
見物をしておりました。この映画の見どころは、なんといっても大楠道代さんの演技
であります。大楠さんへの出演依頼はたぶんたくさんあるのでしょうが、どういう
基準で出演作をえらんでいるのか、この役はむずかしいものでありますが、不思議な
美しさが画面から伝わってきました。ほとんど一年に一作しかでないのでありますから
して、次はどのような作品にでるのか、楽しみなことです。
 連日のように深夜時間帯に比較的地味な映画が放送されて、これがもう一つの
正月興行であります。