モール書店で立ち読み

 12月にはいりまして、そろそろ年末ギフトのおくりのためにセンターは混み

合うことになります。その前に、おくりを済ませてしまいましょうということで

本日は、その手続のためにモールにはいっているお店を訪れることにです。

おくるものは決まっておりまして、家人が手続きをしている間、当方は書店で本を

見ることになりです。

 モール書店は品揃えがよろしくはないのですが、それでもすこしは新刊が並び

ますので、ちょっとした目の保養にはなります。

 本日に新刊で手にしたのは、気になっていた北村薫さんの「水 本の小説」で

ありますが、これに収録の作品は「波」に初出のときはタイトルは違っていたは

ずだよなと思いながら、昨年の「波」をチェックすることができていなくて、こ

れは明日以降の宿題ということになりです。

 本日は立ち読みの日でありましたので、本を買うことはなかったのですが、時間

が許せば、一冊くらいは読んでしまいそうな感じでありました。

 本日立ち読みしていて、この本のことは全く知らなかったというのは草思社文庫

からでたものでありました。

 せっかくですから、草思社のページにあるこの本の紹介文を、貼り付けておき

ましょう。

「郵便配達員として働きながら、6年がかりで東大に合格。仕事も続けつつ

『学び直し』に挑んだ中年男性の前代未聞の実話! 草思社文芸社W出版賞

 金賞受賞作品。」

 このようにありますので、文芸社から自費出版したものが、この文庫本の元に

なっているようです。なかなか文芸社からでたものは、手にする機会がありません

ので知らなくとも不思議ではないですね。

 ちなみに41歳で東大に合格した人はといえば、次のようなプロフィールだそう
です。
「小川和人 1956年、千葉県市川市生まれ。1980年、明治学院大学社会学部社会
学科卒業。証券会社勤務、学習塾講師、教材制作会社勤務を経て、1988年、江戸川
郵便局集配課(現日本郵便株式会社)勤務。
1997年、東京大学教養学部文科Ⅲ類入学。
2001年、東京大学文学部思想文化学科(インド哲学仏教学専修課程)卒業。
2016年、日本郵便株式会社定年退職。東京都江戸川区で育ち、結婚後、東京都
豊島区(西池袋、目白)で暮らし、現在は神奈川県川崎市麻生区在住。趣味は
内田樹氏の本を読むこと、映画鑑賞、野球観戦、競馬観戦、東京ディズニー
リゾートで一日を家族とのんびり過ごすこと。家族は妻と子ども二人(男)、
孫一人(女)。」
 この方は、郵便局で集配の仕事をしながら、受験勉強をして何度か落ちたあと
に、見事東大に合格したとあります。この本を読んでみたら、どのように仕事と
学生生活を両立したのかわかるのですが、本日の立ち読みでは、そこまでたどり
つかずです。
 それにしても、大学を卒業してからも郵便局で集配を続けていたようでありま
すので、これが一番の驚きでありました。学ぶというのは立身出世のためでは
ありませんですね。
 なかなか興味深い人であります。