一年の計は

 元旦の新聞というと出版社の広告を見るのが楽しみであります。今年、岩波は創業
百年ということで、かなり力がはいっているとは聞いておりましたが、そのほかの
会社はどうでありましょうか。
 本日の拙ブログには、丸谷才一全集という検索からたずねてくれる方がありまして、
はてなと思っていましたら、これは文藝春秋社の広告に「丸谷才一全集」の予告が
あったからでありますね。この予告には、つぎのようにありました。
現代文学をリードした作家の、知的かつ面白い小説全作品と、新古今からジョイス
まで、刺激的評論の数々を収録、今秋刊行開始予定。」
 丸谷才一全集の企画は、たぶん生前から計画されていたのでしょう。文藝春秋社で
きまったということは、結局のところ湯川豊さんなどの縁によるものでしょう。
 丸谷さんは、これまで批評集全六巻というのがでているのですが、これは日本もの
に限られたものでありますし、小説集成のようなものはないのでありますからして、
 どうして全集のようなものがでないのかと不思議に思っておりました。
これまでに当方が話題にした「丸谷才一全集」にかんしてのものは、以下のところで
ありました。
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080324
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080325
 今回の文藝春秋社からの企画がどのような内容となるのか楽しみでありますが、
どのくらいの巻数となるのでしょうか。丸谷さんのウィキペディアに掲載の刊行目録
のものをすべて収録するとすれば50冊ほども必要となるでしょうが、そんな全集は
現在ではあり得ませんので、丸谷才一文学全集とでもいうものになるのかな。
 全集をかってやろうという熱心なファンは、ほとんどの単行本をもっているという
ことになりますので、その人たちの財布のひもをゆるめるためには、すこししかけが
なくてはいけないですね。当方などは、しかけのある巻だけ購入して終わりとするので
ありましょうか。