師走の話題 2

 今年は、ずいぶんと多くの方がなくなりました。先日には中村勘三郎さんが亡く
なったと記したばかりですが、そのあとには小沢昭一さんが亡くなりました。
小沢さんは、年に不足はなしのような気がしますが、お若い印象を持っていました
ので、まだまだ活躍するものと思っておりました。
 昨日は追悼番組があったようですが、これは残念ながら見ることができずであり
ました。本日は「徹子の部屋」で追悼特集を行っていました。「徹子の部屋」では
12月に小沢昭一さんを招いてコスプレしての対談というのが恒例となっていて、
本日の追悼番組では、古くからの二人のコスプレ姿が画像と映像で紹介されていま
した。
 小沢昭一さんは、旧制中学から海軍兵学校へと進むわけですから、当時のエリート
路線にのった人でありますが、戦後は芝居の世界に身をおいて、奇妙な味の役者とし
て、スクリーンの脇のほうで存在感を示していました。
 今のように尊敬されるようになったのは、長年にわたって大道芸、放浪芸について
の取材を行っていたからであります。その集大成は「日本の放浪芸」というタイトル
で発売されていますが、民俗博物館に収蔵されてしまいそうな音源を、商業ベースに
のっかる商品とすることができ、研究者以外も容易に聞くことができるようにした
功績は、非常に大きなものです。
 「徹子の部屋」での小沢昭一さんと徹子さんの対談は、つまるところ「戦争はいや
だ」ということのようです。小沢さんは徹子さんに「戦争はいや」ということを、
これからも語り続けてほしいといっていたようです。
 小沢昭一さんが健在であれば、今回の総選挙の結果について、どのような感想を
もらしましたでしょう。