最近の読書から 9

 目の付け所が、いかにも「SURE」でありまして、普通の出版社の編集者は企画を
あげたとしても途中でつぶされてしまうでしょう。「SURE」の最近の目録を見まし
たら、いかにもらしい本がたくさんならんでいます。
 昨日にも記しましたが、「SURE」のアンテナ感度の高さには驚くしかありません。
秋原勝二さんの「夜の話」のためのちらしにある、秋原勝二さんの紹介文を昨日に引用
しましたが、本日は「刊行のごあいさつ」からの引用であります。
「秋原勝二さんは、1913(大正2)年、福島生まれ。来年で満100歳を迎えます。
現在も旺盛な創作活動のかたわら、創刊80周年の文芸同人誌『作文』の編集、刊行を続
けておられます。
 これまで充分に紹介されてこなかったこの作家の生涯を見わたせる、代表作9作品と、
インタヴューからなる、集大成の作品集をお届けいたします。この作家を支えてきた、
創作への情熱が隅々に充ちています。・・・
 故郷喪失という主題を軸に80年余り書き続けてきた、秋原勝二の代表作を選び抜いた
作品集です。日本人にとっての『満州』のみならず、この世紀の世界を生きる意味、
そして、秋原さんの人生をいろどる風景の数々が浮かびあがってきます。
 巻末には、作者の素顔にせまるインタヴュー『創作と、同人誌『作文』との80年』
と、黒川創による解説を収録。」
 はやり、これも黒川さんの仕事であるようです。いま、一番目が離せないのは、黒川
さんの活動であります。