今月の新刊 3

 今月の新刊で本日購入したのは、次のものです。

 昨日まで話題にしていた小沢信男さんの「東京骨灰紀行」と鶴見俊輔さんのこれが
同じ月に文庫でるというのは、とてもうれしい話であります。
 この二冊に共通なのは、黒川創さんがかかわっていることであります。黒川さんと
いえば、もちろん作家でありますが、編集グループSUREの一員となります。
SUREといえば北沢一家で、父親の代から鶴見俊輔さんと「思想の科学」につな
がるファミリーです。(鶴見さんはもちろん、小沢さんも「SURE」から本を
だしています。)
 河出文庫鶴見俊輔コレクション」のカバー折り返し部分にある、黒川創さんの
紹介には、次のようにありました。
「1961年生まれ、作家。十代の頃から『思想の科学』に携わり、鶴見俊輔らとともに
編集活動を行う。」
 いまはなき「思想の科学」でありますが、10代の頃から「思想の科学」に携わって
いたというのが、「栴檀はふたば」です。黒川さんにとっての「私の学校」という
のは、「思想の科学」であったのでしょう。
 鶴見俊輔さんは1922年生まれの90歳、小沢信男さん1927年生まれ85歳であります。
ともに「思想の科学」に関わってきたお二人ですが、黒川さんの仕掛けで、いまに
思想の科学」が甦ってきたような気分になります。