最近手にした本 11

 値段は高いし、購入するのをどうしようかなと思っていたのですが、えいやっと
買ったのが、次のものであります。

椿説泰西浪曼派文学談義 (平凡社ライブラリー)

椿説泰西浪曼派文学談義 (平凡社ライブラリー)

 5月の「みみずく偏書記」(ちくま文庫)に引き続いて由良君美さんの復刊であり
ます。「みみずく偏書記」を話題にしたときに、手元にある由良本の書影などを
拙ブログで掲載したのですが、そのとき「椿説浪漫派文学談義」の元版がどこかに
まぎれて見つけることができずでありました。四方田の「先生とわたし」とでも
一緒になって、押し入れの段ボール箱のなかに入っているのでしょうか。
青土社版の元版は、縦長のなかなかしゃれた装幀でありまして、ユリイカ叢書の一冊
として刊行されたものでした。
 この元版が、その後に増補されていたとは知りませんでした。
今回の平凡社ライブラリーは、1983年にでたこの増補版を底本としています。
ちょっと高くても購入しましょうと思ったのは、これが増補されているからであり
ました。このライブラリー版を手にして、ページを開いてみますと、上下に長い
元版のイメージが浮かび上がってくるのでした。