その昔に「虚無への供物」にはまったせいもあって、中井英夫さんによる薔薇の本
とか、平凡社からでていた新書サイズのバラの本(京成バラ園の鈴木省三さんによる
ものではなかったか。)などを購入しました。
当時、バラはお金持ちが手がけるものと思っておりましたので、こちらは写真など
で鑑賞するものと受け止めておりました。
ところが、バラをとりまく環境が大きくかわって、数年前からは、当方のところでも
バラを購入して、育てるようになりました。バラも庶民化したものです。
そんなわけで、国際バラ展を見物にきました。会場は西武球場であります。
ふだんは野球場でありますが、例年、この時期は国際バラ展です。野球チームの西武
は、しばらくロードにでることを余儀なくされます。
バラには、歴史に残る有名人の名前がつけられていることがあるのですが、本日に目に
ついたのは、次の二つです。
その一つは、ドイツの文学者にちなんだものです。
バラには青い花はなかったのでありますが、この花にはノヴァーリスとありますので、
ノヴァーリスの作品世界にちなんだものでしょう。
もう一つは、夭折した音楽家の名前を冠したバラです。
ジャクリーヌ・デュプレさんにちなんだものですが、大輪ではなくて、すこし小さめの
花をたくさんつけています。難病のために若くして亡くなったデュプレさんですが、可憐
な花であります。