「ちくま」4月号折り込み 2

 どのような時に、このようなお詫び状を挟む込むことになるのか、当方もながらく
勤め人をしていて、不始末をしでかした時の後始末などもやっていたことがあるので
すが、奥歯にものがはさまったというか、ほとんど具体的なことが書かれていないの
で、なにがどうしたのかさっぱりわからんであります。
 昨日に引用した文章を、再度読んで見ることにしますが、なにかわかりますでしょう
かな。
「先回お送りいたしました小誌3月号につきまして、自社広告ページに情報の誤りが
みつかり」とあるのですが、これは「ちくま三月号」の自社広告のどこかに情報の誤り
があったといっているのでしょうか。「情報の誤り」というのはなんでしょうか。
自社広告ページというのは、普通は巻末にまとまって掲載のところをさすのでしょうが、
それ以外にも本文ページにも、坪内祐三さんの「探訪記者松崎天民」と佐野真一さんの
「劇薬時評」の広告が掲載されていますが、これではないでしょう。
 そうしますと、巻末の新刊案内の16ページにあるということですが、ここのどこが
問題となったところなのでしょう。
「出来上がりが予定より一週間ほど遅れ、お届け日が通常月より遅れました。」とあ
ありますから、誤りをただすために、作業をやり直したということをいっているわけ
ですね。一週間ほど遅れたというのは、出来上がったものをすべてボツにしたのか、
それとも当該部分のみを刷り直して、差し替えたのか。「ちくま」印刷製本工程に
おける一週間というのは、どのくらい手戻りするのでしょう。
 それよりも、印刷をやり直さなくてはいけない誤りというのはなんでしょうか。
よほど重大なことにふれたのか、それとも一般的には大したことではないけど、
執拗に抗議されたのか、思わず想像たくましくすることです。
「皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。」
これについては、昨日も記しましたとおりで、当方は迷惑を蒙っていないわけであり
ます。
「このようなことのないよう問題点をあらため、充分な対策を講じてまいります。」
「このようなことのないよう」というのが、まずはわからないのですね。従って、
「問題点をあらため」といわれてもです。
 わかる人が読めば、わかるのかもしれませんが、ほとんど意味が通じないような
詫び状をもって、読者に何を伝えようとしているのでしょう。