アマゾンなら買わないが

 その本がでたというのは承知しておりましたが、アマゾンで買おうという

ことにはならずです。アマゾンにリアル店舗があって、当方の住む街に小さな

店でもだして、その店で出会ったらどうかわかりませんが、アマゾンの小さな

リアル店舗なんて、この世に存在しないものでありましょう。

 本日は行きつけの本屋へといって新刊で入荷しているものをチェックして

いたのですが、ここにありましたね、目当ての本が。この店に配本されている

のは、前回にでたものを、当方がここで購入したという実績が買われてとの

ことであろうと、都合よく解釈して買わせていただきました。

わたくしのビートルズ 小西康陽のコラム1992-2019

わたくしのビートルズ 小西康陽のコラム1992-2019

 

  「わたしのビートルズ」であれば、これは佐藤信さんの戯曲と重なることで

あるなと思ったら、佐藤さんのほうは「あたしのビートルズ」で、小西さんのほう

は「わたくしのビートルズ」でありました。こんなべたなタイトルをつけるという

のも小西康陽さんらしいといえるかな。

 日本の「ヴァラエティブック」というのは、津野海太郎さんが編集担当をして

いたときの晶文社で生まれたと言われていて、いろんな雑文やイラストなどを

一冊のなかに凝ったレイアウトで詰め込んだものとなりです。

 このところ、定期的に「ヴァラエティブック」と銘打って刊行しているのは、

小西康陽さんでありまして、この時代の「ヴァラエティ王」といえる存在。

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 小西さんのヴァラエティブックは、三十年でたったの三冊です。一番最初のものが

とてもよかったので、それから引き続きで購入することになり。最初が幻冬舎で、

その後からは朝日新聞出版ですが、こういう本こそ晶文社で出せよなであります。

(これは前にも記しているかな。)

版元が変わっても、あまり印象が変わらないのは小西さんの趣味が反映されて

いるからでしょう。

 本日に入手した本をぱらぱらとめくっていて目にはいってきたところ。

「1970年代の音楽風景、と問われたときに、頭に浮かぶのはレコード店や楽器

店の店先でも、コンサート会場でもロック喫茶でもなくて、家の近所の小さな

本屋の店先のイメージだ。・・定期購読したのは『ニューミュージック・マガジン

誌のみ。あとは書店で立ち読みして気になる記事があるときは買った。・・地方に

住む音楽少年は東京から届く細かい活字による情報を読んでは想像を肥大化

させていたのだ。」

 いろいろとあって、小西さんは少年時代に東京から札幌へ転居することに

なったのですが、東京を知っている少年にはちょっと刺激に乏しい札幌であった

ようです。1959年2月生まれの小西さんが70年代初めのころといえば、やっと

中学生になった頃のことですね。

「定期購読していた『ニューミュージック・マガジン』で一番熱心に読んでいた

ページは、じつはメインの特集記事でも採点制のレコード評でもなくて、巻末の

輸入レコード店やロック喫茶の広告ページだった。

 中でも渋谷にあったロック喫茶『ブラックホーク』の広告には常に注目してい

た。」

 ということから「ブラックホーク」の店員で、この広告を書いていた松平維秋

の話となるのですが、当方も「ニューミュージック・マガジン」でブラックホーク

広告は目にした記憶はあるのですが、なにが書かれていたかはまったく覚えて

おりません。それよりも、松平維秋さんといえば、当方が聞いていたFM番組

「ビートオンプラザ」のDJでありましたね。

 検索をかけましたら、「ビートオンプラザ」は、70年4月にFM大阪で放送が

始まったとありました。当方は、下宿にいるときは、この番組を聞いていました。

当方と同年代の音楽好きにはファンが多かった番組ですが、松平さんは二代

目のDJでしたが、1990年に44歳で亡くなられたということです。

いまでは青空文庫で書いたものを読むことができるようで、ちょっとのぞいて

みることにしよう。